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Re: Clown・the・dark -辟易の番人- ( No.12 )
日時: 2011/02/13 20:13
名前: とらばさみ ◆rL9ltCA.s2 (ID: cebg9jtM)
参照: 描写に力を入れてみたけど限界・・・



「……人避けの魔術………世間に知られぬまま私たちは死ぬという事で?」
山本は神妙な面持ちで言う。
「ああ、人はこのビルを見ても普通に見えている。 だから気付かれぬまま俺たちは死に絶えた瞬間処置され死ぬって訳だ。」
宮本は静かに息をしながら山本の質問に答えた。
一方五十嵐は死ぬ前提の話に若干硬直ぎみだ。
しかし超能力者以前、大能力を持つ宿命 戦は避けられないだろう。

「……………………ぐ…は……」
刹那、山本は右手で腹部を押さえながら倒れこんだ。
原因は理解できず、話を終えた瞬間静寂の中で倒れた。
戦慄が走る。

超能力者故に戦いが立ち向かう。
これがこの能力社会の現実であり本質。

「………山本ッ!」
現実を理解できなかったのか、宮本は少し遅れてから山本のほうに駆け寄る。
「山本さ…ん… なんで……」
五十嵐は涙をうっすらと眼に浮かべ、笑みすら顔からは見えない。

山本の腹部からはおぞましい程に赤黒い鮮血が流れ、それを起こした物も理解できない。
山本は今にも死にそうな顔で一言こう言った。

「終わり、だ…」
果たして何の終わりだろうか。
山本はそれだけ告げると目を閉じ、呼吸を止めた。









「山本……ッ」
「……山本さん。」