ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: †デスゲーム—勝者無しの殺人ゲーム—†  ( No.10 )
日時: 2011/02/12 19:42
名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: 3HjnwYLE)
参照: だぁっ!我慢できん!!完結させるぞぉ!!w

#5


———あれから何時間、いや、何日たったのだろう。
二人の服は、紅く、返り血に染まっていた。

7人もの人を殺してしまった。

生き残るため、と思い込んで、後悔を踏み潰す。
でも、生き残ったんだ。
実際、私とマイしか残っていない。

でも、帰り方がわからない。
見たところ、ここは地球じゃなさそうだ。
こんな真っ白で何もないところ、地球にあるはずがない。


考えるのをやめた。
二人は、精神的にも体力的にも限界を超えていた。


「もう、誰も殺したくない。帰りたいよ・・・。」

本音が漏れそうになったとき、またあの人でない負のオーラを感じて振り返った。

『ふぅん。なかなかだね。二人で七人もの大人を片付けたの?褒めてあげるよ。』

怖さと疲れで私たちは反応できなかった。
クロは続けた。

『残ったのはいいけど、戻れるのは一人だよ、一人☆』

二人が表情を変えた。
そうだ。もともと、「二人で勝ち残ろう」なんて、無理だったんだ。

「ねぇ、あんた、こんなゲーム、何が楽しいの—?」

マイが言った。
その声は、小さくも力強かった。

『何がって?ハハハッ、面白いんだよ!我が生の為に人を殺す、その人間の姿が面白いんだ!』

ふざけた言葉だ。
私は歯軋りをして、手に持った銃を握った。

「ふざけるなぁあ!!」

パシュ

弾は当たった。

『クスッ』

クロが消えた。かすかな笑い声を残して。