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Re: 不良と人形達の奮闘日記 ( No.10 )
日時: 2011/02/25 20:20
名前: 毒を食らわば皿まで ◆jS4UFL/cLE (ID: gwrG8cb2)

「シ・チュ・ゥー!!」
食卓に飛びついて来たのは真珠石と呼ばれた外見は一番幼い人形。
「ああぁ!!?」
コイツらの身長じゃノブに手は届かない筈なのに……!!
「愚かね、そんなもの踏み台があれば簡単に突破だわ」
「頭が良いですね、紅玉石」
呑気にお茶を啜ってる場合じゃねえよ!!
「まぁまぁ……!!」
やっぱ、驚くよな……。どうやって説明しよう……。
俺の頭は破裂寸前。こんな喋る人形を目の前に、どんな言い訳が思い浮かぼう。

「とっても可愛いのねぇ〜! 一緒に住んじゃう?」
冗談はいい加減にしろよ。コイツらは冗談が通じるような相手じゃねえんだよ。
つか、喋る人形についてはスルー?
「住んじゃう?」
意外とノリがいいのか、青玉石。コイツらの名前は一度聴いたら忘れない特徴的なものだ。
紫水晶とか言う奴のおかげで、名前を覚える事が出来た。
「住んじゃいましょうです。その方が都合もいいですから」
おいおい、勝手に決めんなよ!
「じゃ、お部屋はどうしましょ。皆の分の空き部屋はないわ……」
家は広い方だが、流石にこれだけの人形に一人一部屋与える余裕はない。
「私達は鞄さえあれば問題ないのよ。だから、疾風と同じ部屋でも構わないわ」
お前も……!! くそっ、調子乗るなよ……!!
「でも、流石に亜梨華ちゃんには部屋をあげなきゃねぇ」
「申し訳ありません」
亜梨華も住むつもりかよ!? 学校であらぬ噂とか立つんだよな……。

「でも、喋るお人形さんなんて不思議ねぇ〜。一体何処で見つけたの?」
いや……、見つけたっつーか……。有無を言わさず動かさなきゃいけなかったというか……。

取り敢えず、これからトラブルは尽きそうにない。いつまで経っても、ずーっとコイツらは付き纏うだろう。