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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 空想の教室 ( No.4 )
- 日時: 2011/07/19 16:26
- 名前: 蒼依 (ID: n1enhNEv)
4月。
本多の性格が分かってきた。
彼女は滅茶苦茶な自己中だった。
自分の話を聞いて聞いてと激しく主張し、聞いてもらえなかった時は一人拗ねる。
まるで幼稚園児のように。
授業では嫌いな科目、または嫌いな教師の授業は保健室へ行って受けなかった。
この2つだけでも十分自己中だということは分かる。
そもそもあの自己紹介で気づくべきなのだ。
5月。
信じられない事が起こった。私の予想が見事外れたのだ。
あの本多に仲の良い友達がクラスに2人出来たのだ。
どうやら2人は同じ部活で本多はその部活のマネージャー。仲良くなるきっかけは部活だったようだ。
毎日、朝の朝練習から放課後の練習まで一緒にいる3人は本当に仲が良い。
さらに友達は2人だけではなかった。
他クラスにも友達がいたのだ。本当に信じられない。
授業と授業の休み時間も昼休みも放課後も、本田は1人になることはなかった。
必ず側に誰かいた。
あの自己紹介でこれだけ友達がいるなんて。本田と同じような人間がいたという事なのか。
可笑しい。本田のことを受け入れていない人間はいないのか。
ホントにいないのかと思った。
でも身近すぎて分からなかっただけだった。
…あの自己紹介を聞いたクラスの人間。
私の予想通りクラスの大抵の女子・男子には嫌われていた。
本田が話しかけてきても適当に返事を返すだけだし、一緒に行動しようとさえしないのに。
今思えば、本当に訳が分からない。
あの2人はどうやって本田の対応をしているのか。
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