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Re: 闇マツ未来*光マツ未来 ( No.15 )
日時: 2011/02/22 21:10
名前: かにゅ ◆sJpB9ckHBE (ID: XLtAKk9M)

「キメラ? どうしたんだ??」
誰かが何かを言っている……。
誰が俺に話しかけている?
「様子が可笑しいな……キメラ、俺だウルフだ……どうかしたのか? キメラ」
「っ!」
ウルフの一言に俺は我に返った。
ただ、他の人はわからないと思うがフードの下は汗を沢山掻いていた。
「……なんでも………ない」
俺の途切れ途切れの……それでいて、緊張している様な感じの震えた声にウルフ、ドラゴン、イーグルは不思議な感じを覚えただろう。

「ウルフ……キメラは何か知っているんじゃないのか?」
「その線も考えられるな……」
ドラゴンとウルフが何時もの調子で推理していく。
相変わらず悠月は俺の近くで俺のことを凝視している。
俺は“男達”を見てから、ずっと緊張が続いたままだった。

「キメラ」
「なんだっ!!!」
ウルフに呼ばれて驚いた俺は過剰反応をしてしまった。
それを驚いた様子でドラゴン、イーグルは見ていた。
ウルフは俺の反応を見て何か考えているようだった。

「キメラ、正直に話してくれないか? ……ピッグやキャット、ベアー、タートルが誰かに連れて行かれた……もしくは何処かに行ったのを見ていたんじゃないか?」
俺はドラゴンの考え付いた質問の答えを口には出せなかった。

……答えるべき言葉なのにも拘らず、俺は……キメラはいつまでも黙り込んでいた。