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「おい……誰かいるのか？」
先ほど呻き声が聞こえた場所まで歩いてきた。
だが、なにもいない。なにも聞こえない。
「……誰もいないのか？」
震えてか細くなった声で小さく呟く。
「う……だれだ……？」
イーグルの小さな声が聞こえた。
俺は、小さな声で自分がキメラだと伝えた。
「キメラ？　ここは……どこだ……？」
明らかに怯えている声が少し近い場所で聞こえる。

「俺にも……場所は解からないんだ……」
誰かに連れ去られた、他の仲間もココにいるはず。
心の中では思っているが口には出さない。
否、だせない。
俺がなにかを言っても無駄だと思っているからだ。
俺が言ったら……ダメなんだ。
なぜかは解からないが、俺はダメなんだ。