ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照300突破!返信100達成!!】 ( No.101 )
- 日時: 2011/03/31 20:01
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 壁とでも話してろ(やーなこったパンナコッタぁ!ポンデライオンーww
話し終わったパーチェは涙を見せないように三角座りを深くする。でも肩がビクビク震えているのでサクランは直ぐに分かった。
『よち、お姫様!早く起きよう。今、白城神が大暴れ!なのさ!』
「ど、どういうこと?私は止めたはず……。」
サクランは目を見開く。おかしい。神獣は必ず召喚主の指示を聞くのだ。一番そういうことは神自身のサクランがよく分かっている。
『ふむふむ。やばいじょー。急いで、起きないと……!』
----------------------------------
「あ。」
クロノは目が覚めたパーチェと目が合う。首だけ横にし、抱きかかえるジャスティスを見る。コクリと頷き、下ろす。
「で、原因解かった?」
アリスがサクランを見下げる。小さな首を前へ倒し、調べたことを皆に話した。
『うん。原因はお姫様じゃない。白城神。もしくは他に操っている人物……が原因だよ。』
「待て。他に人物はいない筈だ。ここには魔法石があるんだ。」
クロノが手に握る、パールをサクランに見せた。霧のように淡々しく光る。サクランはパールをじっと見つめて、手に触れる。
『……凄い創りだよ。これは白城神の魔法石の1つ。もう一個は城内にある。』
「って、ことは2つあるの!?」
アリスは手で2を作る。サクランはコクリと頷き、さらに詳しく調べた。ジャスティスは白城神を見つめて、走り出す。後姿が見えたクロノは彼を呼び止めた。
「待てよ。何処行くつもりだ?」
「……行くんだよ。あそこに。おそらくだが……あの仮面の男が持ってるはずだ。」
鋭い眼差しを向け、城内へと入っていった。少しずつだが白城神は動いている。ビリビリと地響きが体中を駆け回る。サクランはスリープストーンに戻る。パーチェも走り出そうとしたが、アリスが肩を掴む。
「待ちなさい。あんたは行っちゃ駄目。魔法石が一個城内にある。なら、もう一個持ち込めば、あれは暴走して力を全部引き出してしまう。それはヤバイから。あんたはここに残っておきなさい。代わりにあの、ぐーたら野郎に行ってもらうから。」
「誰がぐーたら野郎だ!」
「あんたよ。さっ、お姫様は優雅に仲間の帰りを待つんだよ。」
クロノははぁと大きいため息をついた後、城へと駆けた。その後姿を祈るようにしてパーチェはじっと見送った。
---------------------------------
「へっへーん!やったね、スプリング!」
「はい!やりました!」
二人ともガッツポーズ。それは何故か。怪しい男が目の前に倒れているから。そう、仮面の男と黒怨を倒したのである。すると、スプリングがはっと何かを思い出したように、急に焦りだし、砂埃を掃う。ロッタはナンだろうと思いながら一緒に砂埃を掃った。
手をちょっと振るだけで軽い砂埃は、横へと退いていく。そのドンつきには大きく崩れた壁。その下には……。それをみた、ロッタは今初めて焦りを出した。
「ノーテェェェェェ!!!」
「大丈夫ですか!!」
彼の応答はない。その時の顔は、笑み一つすらなかった。その顔を少しだけ意識が残った黒怨が見ていた。
彼にとって人生初のことだったのではないだろうか。