ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照300突破!返信100達成!!】 ( No.111 )
- 日時: 2011/04/01 20:47
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 壁とでも話してろ(やーなこったパンナコッタぁ!ポンデライオンーww
アリスは腕組みをし、ウロウロ歩き回っている。ノーテはぐーすか寝ているが他の女子はその行ったり来たりをずっと見ている。何故、アリスがこんな行動をとっているか。
「あたしね、気持ち悪いのよ!こんなに菌が蔓延してる中で、誰も片付けないって。分かる?」
「え、ええ……。ま、まあ。」
パーチェとスプリングは苦笑いして、無理矢理脳にその意味を叩き込ませた。一方、ロッタは渋い顔をして相槌を打っている。
「確かにね。きったない部屋にチリが残りまくり!気持ち悪いよね。」
「よーっし!ノーテが寝てる間に、終わらせるよ!」
「何をです?」
「この問題を!!」
宿を飛び出し、人ごみの街中を走る。大体、こんなウイルスをどうやって駆除するかどうか、そんな細かいことは考えていない。だって、女子だからである。
怪しいと思ったところは虱潰しに探して、細かいところまで調査した。まだまだ夜空は暗くて、満月は大きく顔を出している。ノーテが起きるまでにこのミッション(自分たちだけの)をコンプリートすれば満足である。(ただし、自己満足で。)
しばらく歩いていると、薬臭い変な臭いが自分たちの前を一直線に横切る。これはと思った一同はその臭いを辿ってある、一軒のボロ家にたどり着いた。
カーテンが閉まってあり、人がいるかは確認できない。だが、薬の臭いがこうして漂っているのなら今、その薬を作っている。ということはいるのだ。アリスは腕をブンブン回して、入る気満タンだ。
だが、それでは失礼だとパーチェは止めたが元気いっぱいな娘アリスはそんな注意も押し切ってドアをノックした。一回目のノックでは応答はなかった。
「んー?いないのか?いや、そんなはずはない!絶対居るはず!家主がボケてるだけだっ。」
「こ、こらこら……。」
苦笑いして冷や汗を掻くスプリング。もう一度強くノックすると、家の中から誰かが歩いてくる音がする。
木製の扉がガチャリと開くと、その隙間から強烈な臭いが大事な鼻を刺激する。一同鼻を押さえ、顔を扉から避けさせる。
ヌッと出てきた、家主は結構若く20代前半の青年だった。目が細く瞳が見えない。
「うっ、あははは!こ、こんばんはー!」
アリスは鼻を押さえながら、陽気に笑う。
「えっと……。あなたはこの家で何をしてるんです?」
本題へ取り掛かる。男は大きくため息をつく。
「お臭いの通りです。はい、おやすみなさい。」
扉をバタンを閉める。それにカッと来たアリスとロッタは扉を強く叩く。
「こらー、開けなさい!!!あんたでしょ、この疫病の犯人はぁ!!」
「白状しなさーい!!」
「だぁ!!五月蝿いッ!!!」
扉をいきなり開けられたため、アリスとロッタは壁へ叩きつけられる。痛そうにその二人を見つめるパーチェとスプリング。
「……お前ら、疫病とか言ったよな……?それでここへ来たのか?」
「えっ、はい。そうです。」
「……ここじゃ話せない。入れ。臭いけどな。」