ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照400突破!返信100達成!!】 ( No.119 )
- 日時: 2011/04/03 22:18
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 壁とでも話してろ(やーなこったパンナコッタぁ!ポンデライオンーww
パーチェから出る強い何か。グリドは一歩退く。それでも、グリドはパーチェを嘲笑い続けた。だが、パーチェは鋭い目をグリドに向けて、
「本当に言えば良いじゃないですか。怖いって。」
一気にグリドの怒りの炎を燃やしてしまったようで、顔を真っ赤にし手を上へ振り上げて雷をパーチェの上に落とす。だが、頭上に落ちようとした瞬間にはじけるように雷は消えてしまった。
グリドは何が起こったかわからなくなって、恐怖に満ちた目でパーチェをずっと見つめている。
「お母様……私、叔父様(クースト)の家に通ってた時ありましたよね?そこで会得した能力を今、初めて使わせていただきます。」
腰につける短剣を抜き、素早くグリドの背後に回った。あまりに速すぎてグリドの目では確認できなかった。後を向けば、もう剣を振り上げている。
さっと一歩退き、なんとか避けたものの頬に刃がかすれ切り傷が出来る。手で拭い、その血を見る。その後パーチェを見て鼻で笑った。
「あら?それだけじゃ、お母様は倒せないわよ?」
「これからですっ!」
短剣を前に突き出し、ネックレスにしているパールの魔法石を短剣にかざした。するとパールは短剣に吸い込まれていきパールのように光りだす。
グリドも見たことがない能力で、焦る。だが自分の娘に負けるプライドをとって魔法を連射した。パーチェの前に砂埃が舞って完全に見えなくなる。グリドはホッとしたように高笑いをしだした。
「ホッホッホッホ!!愚かね、パーチェ!!親に向かって刃向かうからよ、親不孝者が!!」
「では、あなたは子供不孝ですかね!?」
上から声がした。聞き覚えのある声。グリドにとってこれは聞こえるはずでない声だ。恐る恐る上を向くと……
短剣を振り上げて飛んでくるパーチェだった。グリドはパニックになって魔法を周囲に撒き散らすが難なく避け、遂にはグリドの目の前までにパーチェは迫る。
「白城神・輝王斬(はっきしん・こうおうざん)っ!!」
光速でグリドを貫く。短剣は普通に戻って、パールが短剣から出てくる。グリドは斬られた肩を抑えてじっとパーチェを睨みつけている。一番恐れていたことが現実になった。
「プライドまでぶった切られたわ!!覚えてらっしゃい、次はなくってよ!!」
グリドは透明になって、消えていった。パーチェは短剣をしまって、壊れないように隅においていた小瓶を取る。
「さぁって。急がなくちゃ……。夜が終わっちゃう。ノーテさんが起きる前にっていう約束だもの、頑張らなくては……。」
パーチェは最後の階段を上がっていく。