ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照400突破!返信100達成!!】 ( No.125 )
- 日時: 2011/04/06 21:27
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 壁とでも話してろ(やーなこったパンナコッタぁ!ポンデライオンーww
それは俺がまだ軍人だったころ---------------と、言っても俺がいつから軍人か分からないだろう。だから最初から今までずっと話していきたい。まずはあの、腐りきった幼少期……。
俺は普通にとある国に生まれて普通に育ってきた。親からも普通に愛されて俺は普通にこの世に永らえている。その後、あの我儘な格闘少女が生まれた。俺は普通に歓迎し、普通に生活した。
俺は普通に……ずっと普通にいたかっただけだったのに……。神はそれを許さなかったようだな。ずっと平凡に生きると、他に生きられない者の侮辱に繋がる……といったところか。
直ぐに俺に処罰が下される。俺たちが住んでた国は対立している国を持ち、いつ紛争するか分からない状況で恐怖と共に住んできたようなものだった。パンパンッと機関銃を撃つ音が響き渡る。ロッタは泣いていたが……
俺は人が死ぬことになんの抵抗もなかった。当時俺は勝手に死ねばいい。勝手に消えていなくなればいい、と死を何事も関係ないことのように思っていた。何しろ死なんて自分のそばになんかないと思ったからだ。
自分の周りで死んでいく兵士たち。国のために戦ってるなんてこれっぽっちも思ってなかった。自殺しに行ってるって思っていた。母親や父親はそんなもの見るなと俺を窓から引き外して見せないようにと顔を腹に向けて抱いている。
そんな俺を不思議そうに、目に涙を浮かべながら見るロッタ。
「お前も見ろよ……。」
そんなことを言った事を覚えている。その後父親の平手打ちをくらったってのも覚えている。ロッタはまたさらに泣きそうな顔で母と抱きくっつく。
見ればいい。人間の悲しい死に様を……。ロッタにもあの光景を見せたかったが……。今思えば。怖い思い出だ。正直、体から心の芯まで腐りきっていたのだろう。普通、子供は純粋でキラキラ光っているはずだが……俺は何一つ光っていなかった。
周りの家は大砲の大きな弾で潰されて、爆発し、だんだんこちらへ近づいてくるのだ。それを俺は興味津々で窓にくっつき見ていた。母も父も俺よりか戦車を見て逃げ出そうとロッタと俺を抱きかかえ、裸足で玄関の扉を開け、逃げる。
だが、敵の兵士からは普通に見えてしまい銃を構えられる。
「止まれ!!伏せろ……殺すぞ!!」
殺せばいい。こんな腐りきった自分……存在する価値あるのか?
---------------なんてことを思ってた。
でも心底まだ、俺は腐っている。子供のまま成長した不完全な人間。腐っているくせに死を怖がって奇麗事を抜かしている。
では、俺は今--------------偽善者?