ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照400突破!返信100達成!!】 ( No.136 )
- 日時: 2011/04/10 22:00
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: だめだ。心臓がバグってる。
「でもね……あの時のようにはならないわよ。次はもっと飛びっきりなの用意したんだから。」
手を合わせて、大きく広げる。すると紫の光りと共に、大きな角と体を持つ四速歩行を魔獣が現れる。体は紫色で鬣がなびく。
「この子はヘビーモス。とっても荒っぽいのよ。よろしくして頂戴。」
「ヘビーモスってよくFFに出てる……。」
「そういうこと言わない……!著作権問題!!分かるでしょ!?」
パウラが強烈なツッコミ。意外とリア充というわけだ。突っ込まれたスプリングはカッとなったのか暴走したように周りを爆破させる。アリスたちは爆発から逃げる。
「ぎぇえぇぇ!!何処狙ってんねん!!あっちやろ!?」
パウラは真顔でその爆破を見つめる。自分の目の前で仲間が仲間を殺ろうとしている場面は人生上初めてのようで、敵ながらも悲しくなる。ヘビーモスは寝転がって爆破を子守唄のように寝てしまった。
「こ、これは……待つまでも無く……死ぬわね。」
パウラは手をあごに当て「うーん」と唸る。しばらくし、「そうだわっ」と頭の上に電球を作ってひらめく。
(まだ殺すわけにはいかないわ……。坊や達にはいろいろと利用する術がある。じっくり使ってから殺すのが一番いいの。)
パウラはヘビーモスを揺らして起こし、指示する。ヘビーモスはコクリと頷いて大変なことになっているノーテたちへ突進していく。それを見たノーテは「なんでやぁぁぁぁぁ!!」と叫び、ヘビーモスに突進され北のほうへと飛ばされてしまう。
次のターゲットはアリス。目を光らせ、ヘビーモスは猛スピードで突進してきた。アリスは西へと飛ばされた。残されたパーチェとスプリング。スプリングもさすがに正気に戻ってヘビーモスの突進を目撃する。
「待てぇぇぇぇぇぇ!!」
上から声がした。太陽の光りに照らされて、ヘビーモスの頭にチョップを食らわす。この格闘技……!まさか!と目を輝かせて二人はその人物を目の当たりにする。
「ロッタさんが登場っ!……って遅いか……。」
暗い顔をし、下を俯くロッタ。何故彼女が帰ってきたかは分からないが、無事で何よりだ。スプリングはニッコリ笑って肩を優しく触る。
「無事に帰ってきてくれて私たちは嬉しいよ。」
「ぷっ……あんた、敬語じゃないほうがかわいいね。」
ロッタは拳を構えて、ヘビーモスにかかっていく。だがヘビーモスはロッタをボールのようにして弾き飛ばしてしまう。かなりの破壊力のようでロッタもまた南のほうへ飛ばされてしまった。
「ほっほっほっほっほ!!ねっ、言ったでしょう?次は貴女方よ!!」
「よしっ……一旦退こうっ……。」
「じゃあ……。」
パーチェはスプリングと手を繋ぐ。少し戸惑ったスプリングはえ?と言うような目でパーチェを見つめた。
「手を繋いでいけば……同じところへ飛ばされます!一緒にいれます!」
「パーチェ……。」
ヘビーモスは二人をしゃくりあげ、東のほうへと投げた。だが、全然怖くなく逆に楽しい。きゃっほー!とはしゃぎながら遠くへ飛ばされていった。
「ヘビーモス、トランポリンにされたわね。まっ……計画はこれから。」
ヘビーモスを戻して、高台へと歩き、ルーナピェーナを見渡す。不敵な笑みをこぼし風に揺られる。
「あの子達が居ない間に……輝きの大陸を壊滅させる---------------」