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Re: 僕らの彗星 【参照400突破!返信100達成!!】 ( No.149 )
日時: 2011/04/20 21:29
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
参照: 巡音ルカは雰囲気的にライトニングに似てると思わないか?

なーんも見えへん------------------

なーんも聞こえへん--------------------

なーんにも感じひん--------------------

なーんにも覚えてへん----------------




俺は------------何にも知らんのや……!










ノーテには今、何も残っていない。ただ、生きるための魂だけは残っているが……もう、その魂も殆ど使うことなく死んでしまうだろう。ノーテに見えるのは暗闇。ノーテに聞こえるものは、死人が泣き叫ぶ声。ノーテが感じるのは、ひんやりとした呪いの手が自分の体中を触る感触。ノーテが記憶しているのは……何も無い。

一方、ここは教会の宿舎。ベットに寝かせている白髪の男の頬をペチペチと叩く一人の青年。何も反応しない男に首をかしげて、ふーむと唸る。

「うおーい!起きろ!……なんだ、こいつ?雪の中で埋もれて死んじまったのか?いや、でも息はしてるよな?」

黒髪の男はボサボサの髪の毛をくちゃくちゃに掻きまわして、右手で白髪の男の頭を撫でる。すると、腕にビリッと電気が走るような痛みが来たのだ。

「こいつ……無いのか?魂以外……。いや、奪われた?そんなこと出来るのかよ。-------------そうなっちゃ、このまま放って置くわけには行かないよな?」

しばらく黙って、腕組みをして大きなため息をついた。

「でも、なぁー。奪った本人を倒さないと、どうにもならないんだよな。うん。」

眉間にシワを寄せ、頭をまたポリポリと掻く。

「まぁ!奪った本人は、ノコノコと運でやってくるだろ!なっ!それまで生きとけよー!」

ニッコリ笑って、白髪の男の頭を叩く。それと同時に、彼の懐から一枚の写真がヒラリと落ちた。

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箒の音?と思ったジャスティスは本棚に身を隠す。もう廃墟も同然なこの図書館に他の誰かが足を踏み入れることはおかしい。魔物でも住み着いていたのかと思い、更に深く身を隠す。

「分かっている。出てきても良いぞ。俺は、魔物じゃない。」

と、言われても声真似などをしている魔物だったら……などと心配性の彼は思っているはずだ。箒をサッサと鳴らしながら大きなため息が奥から聞こえる。

「大丈夫だ!出て来いって-----------------

すると、男はツンッと近くにあった本に躓き、本棚にぶつかる。本棚は少し弱っており、少しの衝撃でもかなり倒れる。その本棚の裏にはジャスティスがいた。

本棚は待ったもなしに、ジャスティスにのしかかる。箒を持つ男は「あっ……」と声を漏らし、本棚をコンコンと叩く。

「大丈夫か?」

「だ、大丈夫なわけないだろう!!!」

本からバサッと出てきたのは、魔物のような形相のジャスティスだった。

「魔物なのはどっちだよ-----------」