ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照500突破!感謝感激雨嵐】 ( No.151 )
- 日時: 2011/04/21 22:10
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 巡音ルカは雰囲気的にライトニングに似てると思わないか?
一方、アリスは---------------------
「何よここ……!時代劇の撮影場所ぉ!?」
かなり驚いていた。それは、彼女が言うとおりで、時代劇の撮影場所のように木造の家。都会とはかけ離れているが、どことなく落ち着きがある都会だった。夜なので、人は居ないかと思ったのだが------------
「猫みたいに夜行性のようね。」
家からガラガラッと出てくる人や、外で遊ぶ子供達。他の場所では絶対見るはずの無い光景だった。
周りの光景に見とれていると、肩に誰かがぶつかってきたのだ。アリスは「ちょっ-------」と、不機嫌そうにぶつかった人を見ようと振り向くと-------------
「居ない?あれっ?」
アリスはブンブン顔を横にふる。すると、体が軽くなったような感じになった。アリスは体中探りに探った。ポケットにゴツッとしたものがない。
「ま、魔法石ぃぃぃぃぃぃ!?サ、サクラン!?」
大声で夜の街に叫ぶ。すると、屋根の上に「あひゃひゃ!」と楽しそうな笑い声が聞こえた。
「やっ、異国の旅人!あんたのお探し物はこれ?」
手に持つ石は、間違いなくスリープストーン。アリスはピキッと睨み「返せ」と目で言っている。石を奪った少女らしき人物は「やだね」と言って屋根へ屋根へと飛び越えて行ってしまう。
「むぅあああああてぇぇぇぇぇぇぇ!!」
アリスはよじよじと屋根を上って、彼女を追いかける。だが、もの凄く足が早く絶対に追いつけない。もし、漆黒の使者だったらいいように使われてしまわればお終いだ。そんな緊張感がアリスの心を熱く燃やす。
「アリスちゃんをなめるなッ!!」
アリスは手を前に突き出し、魔力を彼女にかけるが------------
スッと簡単に避けられてしまう。少女は小ばかにするように言った。
「あははははは!!へったくそな魔法!」
「魔法じゃなーい!ちゃんとした私の能力!!」
少女はよそ見しながら走っていると、胸倉を掴まれてプランと、洗濯状態になる。少女を掴み上げる男。
「まーたかいな。もう、ええ加減にしやー。他の旅人さんにまでそういうことすんのか?」
「ぴぎゃー!ルオウさん!?」
アリスはタッタッタと、少女が掴まれているところへ走ってくる。アリスはその男を見て「また誰かと似ている」と思った。
「だ、誰よ。その人。」
「こ、このひと?」
少女は目だけ、男に向けてアリスに紹介する。
「ルオウ・ステッレさん。この里の忍者警察のエライさん。」
「よろしゅーね。」
「-------------ん?ステッレ?ちょっと、ルオウさん?ノーテって子とマティーナって子知ってます?」
アリスはしかめっ面をしながら白髪の男に聞いてみた。すると「あぁ!」と声を出してニッコリ笑う。
「俺の息子と知り合いなん?おおー、すまんなぁ。しんどいやっちゃろー。」
「おっ、お父さんーーーーー!??」
アリスはこの日、どれだけ叫んだだろう。