ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照500突破!感謝感激雨嵐】 ( No.153 )
- 日時: 2011/04/22 21:17
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 巡音ルカは雰囲気的にライトニングに似てると思わないか?
「おっ……起きた?」
ロッタはサッとネックレスを隠して、誤魔化し笑いをした。白マントの女性はハンモックから降りて、ロッタの手を掴んで、ネックレスを盗った。ロッタは「ぬぅあっ---------」と反撃しようとしたが、その女性の雰囲気に負けた。
まじまじと女性はそのネックレスを見て、ロッタにポイッとネックレスを返した。焚火に入りそうになったネックレスを死守しようと自分から焚火へと突っ込んでいく。
「わぢーーーーー!!」
「ふんっ。屑。」
ロッタはパッパと焦げたゴミを掃って、女性をじっと見つめた。
「ねぇ、誰か分かんないけど……知ってるの?これ。」
ネックレスを見せ付ける。女性は一瞬黙ったが、小さくため息をついて、ロッタの横に座った。
「それは、神物(コスモス・パーツ)。神の世(コスモス)を守る神の持ち物だ。これを悪用されると、正直この世が終わったも同然だ。」
ロッタは言葉を失う。まず、これが神の落し物。そして、悪用されればお終い。何度もネックレスと女性を見合う。
「これは、大きな力を持っている。恐らく-----------漆黒の使者達はこれと足して、あと二つの神物(コスモス・パーツ)を探し出すつもりだ。それで、最後の魔女を復活させるためにな。」
「え---------------。……ってか、漆黒の使者って?」
大きくため息をついて、立ち上がる。女性は近くにある枝を拾いながら喋る。
「漆黒の使者------------それは……予言書に書かれている、最凶最悪の集団だ。漆黒の使者の首領、リシリアチオ。そいつは無限の力を手に入れようと、巨大な魔力を放つものを奪っては力を取り込んでいる。そしてその周りにはリシリアチオと力を分かち合っている刺客がいる。その一人じゃないのか?お前を飛ばしたのは。」
「漆黒の-----------使者……。んーってか、あんた何でも知ってるんだね?あたしがここに飛ばされたことも。」
女性は拾った枝を、燃える炎へと投げ入れた。パチパチッと音を立て、さらに大きく燃える火。それに照らされる二人は目だけ見合った。
「そういや、なんで-----------あんた、倒れてたわけ?」
「それも話すのか?……これだ。」
女性は、一つの透明な玉を取り出した。玉を覗けば、真っ白い砂の砂漠で空は澄んだ水色。だが、玉を退かせばそんな情景はない。なんだこれというような目線を女性に向けた。
「これは、清虚青露石(せいこしょうろうせき)。これも神物(コスモス・パーツ)だ。」