ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照500突破!感謝感激雨嵐】 ( No.167 )
- 日時: 2011/04/27 19:27
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 足かゆっ
「なんだよ、またお前か……。」
呆れた顔でクロノは夢の登場人物をにらみつけた。追い風が優しくクロノたちを包んだ。
「お前にとって最強の敵がその前に立ちふさがるだろう。」
「---------------何?」
眉間にしわをよせて、腕組みをし仁王立ちする。登場人物はコクリと頷いた。この登場人物はクロノの夢に何度も出ては何かしら意味深な言葉を残して去ってゆく謎の男で、今の時代じゃ絶対に着ないだろうという古代衣(こだいい)と呼ばれる服を身に着けている。古代衣は約千年前に着られていた服で、それがクロノの頭の中をひっからせていた。もう少しでノイローゼになるところで、クロノは彼のことが嫌いである。
さて、本題へ。
クロノにとって最強の敵とは魔女しか思い上がらない。魔女かと聞くと違うと首を振る。
「敵はお前だけを狙っている。」
「俺だけを?------------そいつはとんだバカじゃないのか……?」
自分ではバカと思っている。バカを狙う必要などあるか。この現代に生きている歴史にも残らない人間をわざわざ狙う必要が無い。今回もノイローゼ奇襲かと思った。
「敵は-------------お前の仲間のすぐそばまで近づいている。」
「仲間?どんなやつなんだ?」
「鉄拳を司る女神------------といったところか。」
わざと難しく言った登場人物。クロノは頭をポリポリ掻いて、誰かと考えてみた。鉄拳と女神(女)-----------そう、あいつしかいないと思った。
「ロッタ?-------------ジャスティスに言ったら面倒なことになりそうだ。じゃ、その敵を倒せばいいんだな------------?」
「倒してどうなるか------------それは運命が決めることだ。」
クロノは「運命が決める」という言葉に呆れる。
「何言ってるんだ。運命は変えられる。何かあることにすればいいんだ。こんなちっぽけな人間だって運命くらい変えられるさ。」
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「さぁさぁ!アダムス、盛り上がってきたぞー!!」
悪人の持ち物を奪えるとなれば、彼女の悪戯魂も燃える。そんな娘を預かるアリスはちょっと疲れ気味である。漆黒の使者にはアジトなるものがあるらしく、それを捜索し、逮捕へとかかるようだ。ただ、手がかりは吃驚するほど薄く、森の奥深くらしい。森だけでは分からず、どの森かは分からない。
そんな二人を高台から見下ろす、ひとりの魔女がいた。