ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照500突破!感謝感激雨嵐】 ( No.168 )
- 日時: 2011/04/27 20:29
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 足かゆっ
目を覚ますクロノ。ミュゼットが「おはよー」と声をかけてくれたが、返事するのが面倒だったので思いっきり無視した。向こうからジャスティスとひとりの男が一緒に歩いてくる。
「誰だあれ。」
「-------さ、さあ。」
ジャスティスたちはクロノの前で立ちどまって、見下ろした。もう一人の男はマジかよと思っていそうな吃驚した顔でじっとこちらを見つめている。気分が少し悪くなったので、クロノは目的を次へ移す。
男から聞いた言葉。
『銀河への道』とよばれる街へ向かっているらしい。銀河への道といことなので宇宙に関係している。
「おい、『銀河への道』って分かるか?」
「分かるか。おそらくそこは機械の大陸だろう?」
「じゃあ、またヴォジャノーイに連れて行ってもらわなきゃな。」
セーテからトランクイオは向かって西のほうへある。それほど遠くない。ちょうど、電車があったし、夜道の歩きは危険なのでそれを利用することにした。駅で、セーテ〜トランクイオを探す。これも偶然、最後の便であった。5分ほど椅子に座って待ち、電車が前を通りかかる。扉がプシューと音を立てて開けられた。中へ駆け込んで、椅子に座る。
「-------------ところで、あんた何者だ?」
セーテにいた男を睨みつけてクロノは聞いた。
「俺は、エルキ・オズパーダ。掃除屋だ。」
「偶然会ってな。魔女のことを話したら、協力してくれるそうだ。」
エルキはコクリと頷いて、窓の景色を眺めた。たった3人の女性にこの情景を奪われると思うといろいろと驚かされる。一瞬その場が静かになって、カタンコトンと電車が走る音だけが聞こえる。そんななか、ラジオの電源をつけていじっているひとりの乗客がいる。ジジジジッとノイズの音がする。そして、人の声がハッキリ確認され、その局の放送を聞く。ニュースのラジオで、淡々と喋るアナウンサーの声が車内を駆け渡った。
『今日の午後6時、ルーナピェーナ崩壊事件が起こりました。原因は異世界からきた異種のヘビーモスらしく--------------』
ザワザワと車内が騒然する。もちろん、クロノたちも黙ってはいなかった。
「異種のヘビーモスはここの世界のヘビーモスとは全く違うんだ……。そんなのを召喚できるのは--------------」
エルキは手をあごにあて、考え込んだ。そう、魔女と言いたいのだろう。尚更掃除したいという気持ちが沸きあがってきた。ジャスティスもコクリと頷いて、拳を握り締める。
「早く倒さないとな--------------この世が、終焉を迎えるその前に……。」