ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 僕らの彗星 【参照500突破!感謝感激雨嵐】 ( No.175 )
日時: 2011/04/28 20:58
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
参照: 足かゆっ

「く、くそっ……。」

一人の漆黒の使者アヴァルッセがボロボロになって倒れていた。朝日が顔を出して、彼を照らす。日を見て、舌打ちをしながら「照らすな」と言ってやった。あの後、エルキの神獣ソルムスに悉くやられ、約束通り自らの魔法石は壊したのではなく壊された。

「へへへへへっ……いいね……いいよいいよぉ!このスリル!!最高だなぁ!え?俺が殺さなくたっていいさ。クロノ・ブライト……もう少しでお前と最強の敵がぶつかり合う時だぁ!!」
「何一人で喋ってるの?」
「はがっ……。」

アヴァルッセの後でユインが顔を覗き込む。ボロボロなので相当頑張ったんだなと思ってくしゃくしゃと髪の毛が絡まるくらい頭を撫でてやった。「うっとーしいんだよ!」と言ってもやめてくれなかった。

「-----------これが最後の冗談だってことか?」
「え?」
「負けた。負けたんだよ。俺的にはスリルで楽しかったが……あいつぁ許さないだろうよ?え?」
「んー。貴方だけじゃないかもね?用無しは。」
「はっ?」

ユインは朝日を浴びて、クスリと笑う。その後アヴァルッセのほうを振り向いて語る。

「もう、皆必要ないかもねってことよ。リシリアチオ、何考えてるか知らないけど-----------もうお終いなのかしら?」
「お終い----------か。どんな終わり方するんだろうな。」
「……楽しかったらいいんだけど、とっても残酷な気がするのよねー。」
「なんでだよ?」
「-----------今日ね、パウラと黒綾がリシリアチオの中に入っちゃった。」
「はぁ!?吸収(食った)のか!?」
「えぇ。残るは3人目の魔女、パッサートだけね。まぁ、リシリアチオなら無理よ止めるなんて。」
「だといいんだけどな。--------話し変わるけど、知ってるかぁ?クロノ・ブライトのそっくりさん。」
「そっくりさん?バカじゃないの!?そっくりどころじゃないわよ。」
「へっへっへ。占い師アヴァルッセ様はこう見た!二人の出会いは-----全部を変えるってなぁ!」
「全部?残念だけど、クロノ(彼)なら全部どころじゃない----運命さえも変えられるんだから。」


------------------------

「さぁさぁ、仲間を迎えに行くぞ。」
「まずは誰からなわけだ?」
「お前の妹だよ。」

運命を変える男クロノ・ブライト。
考えてみて欲しい。彼のほかに全く同じように運命を変える者がいて、その二人がぶつかればどうなるだろう。

運命は変わるのではなく、逆に崩壊するのではないだろうか---------