ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照500突破!感謝感激雨嵐】 ( No.176 )
- 日時: 2011/04/28 21:32
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 足かゆっ
運命なんてそう簡単に変わるものだろうか。
運命なんてそう簡単に答えてくれるだろうか。
遠い、遠いその運命は手では掴めないほど尊くて触れたとしてもその身を焼き尽くすほど熱くて苦しいものではないだろうか。
クロノはぐーたら野郎だが、運命は変わる。そう思っていた。スカイパイレーツの団長は言った。
『運命はこんなちっぽけで無力な人間でも変わるんだ。』
って。
クロノはずっとそんな臭い言葉を信じなかった。
でも初めて信じたその言葉を、人生で始めて大切にしようと思った。
彼には大切なものなんて無かったから、その言葉を大切にしようと思った。
人は何かしら大事なものを「命」か「家族」と答える。クロノにとってそういうのは嫌いだった。命なんていつか消える。家族なんてその内死ぬ。じゃあ、大切にしたって意味無いじゃないか。
そんな時に、団長の言葉が浮かんだ。
運命なんて軽いものだよって言ってくれた団長が好きだった。
だが、これが本当の自分なのか。今居るべき人間は他に居るんじゃないのか?
そんなことを考えると、時々自分の体が消えてなくなってしまうイメージが頭を横切るのだ。
「おい。ボーッとしてー。」
朝日に照らされる4人の旅人は、仲間を探す旅(クロノの目的はそれじゃない)をしている。まずは、ロッタ。夢の登場人物から教えてもらった『銀河への道』。「コメッタ」であろうと考えられる。何しろ、この世界で宇宙へ行けるといえば、機械の大陸である「コメッタ」しかないからだ。だが、トランクイオは壊れてしまったし---------行くあてがなかった。
「鉄道も封鎖されちゃってさ。船もないし……。」
ミュゼットがハァと大きくため息をついて、石ころを蹴る。トランクイオが壊れたならヴォジャノーイも---------と、ネガティブな考えになってしまう。
「機械の大陸に行く方法はただ一つ……。」
ジャスティスがうーんと唸って考えた結果が……
「船を造って行く!」
「あぁー。イタくなってしまったか、ジャスティス。」
エルキが箒でジャスティスの頭を叩く。海は色んな怪物がいる。弱い構造の船は危険すぎる。さて、どういこうかと4人で作戦を立てていると……。
「ごふっ------------」
クロノが吐血した。
一同、どうしたんだと一瞬迷ったが我に返って、クロノに無事を確認するが------------一番吃驚しているのはクロノだった。
「どうしてだ-----------?俺はここにいちゃだめなのか……この世は俺を拒絶しているのか----------?」
その後、クロノの頭に激痛が走った。