ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 ( No.18 )
- 日時: 2011/03/05 23:28
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
ランドに起こされ、不機嫌そうにベッドから降りるノーテ。ジャスティスがドアを開けて迎えに来た。りんごを掴み取り、食べながら外へと出る。目撃情報は出ていないらしいが、魔女がよく目撃されるところは魔力が感じられる街などらしい。ここからだと一番近いのは・・・
「花の里・・・か。」
「は?どしてそんなところが・・・。」
「その花、一つ一つ魔力がこもっているんだよ。一応、行ってみよう。」
街を離れ、長い道を歩いていく。すると、その奥には暗い洞窟が大きな口を開けてノーテたちを待っていた。おそらくここを通らなければならないのだろう。
ずかずかと薄暗い洞窟へ入っていく。暗いため、何も分からない。するとノーテは腰につけるポーチから小さな一つの玉を出す。ジャスティスは不思議そうにその玉を見る。
「なんだそれ・・・。」
「まあ、見ときいな。」
その玉を、握りつぶすノーテ。手を開くと、火が燃え上がり、手の上で燃えている。ジャスティスはパニックになり水を探す。だが、ノーテは熱そうな顔もせず笑いながら岩の道を歩いていく。
「・・・水は必要ないのか?」
「あらへん、あらへん。この火は俺に慕ってるんや。だから、熱ぅないんよ。」
ジャスティスは、その火をじっと見つめる。別に魔物とかそういうのじゃなくいたって普通の火。不思議なものだと感心していると、3に分かれる道にたどり着いた。
「・・・どうすんだよ。手分けしていくのか?」
「いや、手分けしていくと・・・危険だ。どれか一つ選んでいこう。」
「うーん、どれやろ。」
どこも、危険じゃなさそうだが・・・危険かもしれない。何処へ行こうかと迷っているとまたノーテがポーチからまた玉を3つ取り出す。その玉をその3つの道へところがしていく。すると、奥でもの凄い光で光りだす。奥まで様子が分かる。左右2つは行き止まりだが真ん中だけ奥まで続いている。
「ほう!なるほど。お前、何でも持ってるんだな?」
「まあな。忍者と調合師やし、こんなことできんとサバイバルもクソもあらへんしな。」
そう言いながら、真ん中の道を進んでいった。しばらく歩いていると、一つの小さな光が見えてくる。そこからはまた道が見え、空が少し見える。
「外か・・・。」
「おお!ホンマや。」
暗い岩道を通り抜け、外へと脱出。大きな大草原が広がっていた。いい香りが漂う。花のにおいのようで心が安らぐ。おそらく、目的の花の里はもう直ぐのようだ。
花の里に着く。民家が横に立ち並び、所々木製の風車が回っている。そして周りには色とりどりの花が風に揺られ踊っている。小さな子供達が道を走り回り、魔女などに襲われたような形跡は無かった。
一応、聞き込みをしておこうと近くの民家などに散らばった。ノーテは一軒の宿に入ることにした。
「魔女とか・・・見たこととか聞いたこととか知ってはります?」
「・・・うーむ、ないですねぇ。」
「そうでっか、おおきに。」
ノーテは宿を立ち去ろうと、ドアノブに手をかけ扉を開ける。すると赤髪の青年がドアの前に立っていた。ノーテは「ああ、すんません」と退こうとした。だが、その青年を見てはっとする。
「・・・クロノ!」