ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 ( No.2 )
- 日時: 2011/03/13 20:24
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
「で、どうだ?あの、件については・・・。」
一人の青年の声が子分達8人に聞く。子分たちは頷き、親分と思われる青年は口をゆがめた。
「・・・おい、真っ暗だ。誰か、明かり点けて来い、明かり!」
「い、嫌よ。なんでアタシが行かなくちゃなんないの?!」
「ああん?ホントは怖いとかな。」
「ハイハイ、俺つけてくる。」
一人の子分が椅子から立ち上がり、電気を点ける。周りは明るく見え、子分たちの姿も、親分の姿も見えた。
「ありがと、クロノ。」
赤髪をした青年が再び椅子に座る。親分は、地図を取り出し机に広げる。そしてある一つの大陸の中心を指差す。
「ここに、「幻の宝玉」ってのがある。こいつを頂くぞ。」
「よっしゃ、気合い入ってきたわ。」
「もうすぐで着くぞ。」
一方、ここは「ステイシャインズ」。ここにさっきの集団が来る国である。特に商業が発達し、景気もいい。そしてこの国の中心が白い城「ホワイトキャッスル」である。この国の象徴とされている。
今日は王女就任の式があるため、警備が強い。王女就任の式を見るためには参加券がいるため多くのものが買いに来、長蛇の列を作っている。
そんなステイシャインズの上空に空飛ぶ飛空挺が飛んでくる。そう、さっきの盗賊たちが乗っている船である。
「ほー、ここがステイシャインズか。結構広いな。」
「そうねぇ。」
さすがに街には止められないため、近場にある野原で止まった。そこから次々と出てくる盗賊たち。
「よーし。着いたぞ。あれが、お目当ての宝玉があるホワイトキャッスルだ。今日は王女就任の式!心してかかれよ。下手すりゃ処刑だ。」
「任しときなって、親分。僕たちにかかれば簡単に持ってくるよ。」
「よし。解散!」
「おっきい船だね・・・。」
参加券売り場で、その船を見つめる一人の少年。先頭までまだまだ先である。もう日が暮れ、もうすぐで始まってしまう。
「ハァ・・・間に合わないかも。」
一人ため息をつくと、横から肩を叩かれる。振り向くと、金髪の少年が立っていた。
「あっ、セリス!あれ、見に行かないんじゃ・・・。」
「やっぱ暇だし行こうと思って。いいとこあるぜ、こっち来いよ。」
セリムは片手にはしごを持っている。疑問に思った少年だが、いい方法とのことで付いていった。セリムははしごを壁にかけて、上っていく。
「そこ、上るの?」
「ああ、来いよ。」
少年は一個ずつ上っていき、上り終える。上った先は屋根の道で、その屋根は城へと続いている。
「なっ。いい方法だろ?」
「うん。いいと思うけど・・・見つかったらな〜・・・。」
「大丈夫!子供だし、隠れればいい!」
「そうか、そうだね。」
足早に城へと走っている少年達。王女就任式までもう直ぐだ。