ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照600突破!感謝感激雨嵐】 ( No.200 )
- 日時: 2011/05/06 22:22
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 良いものほど盗りたくなるもんなんですよ。
無理して起きなくてもいいんだ。
お前が俺を嫌ってるなら、俺がいない場所で起きてくれ。
せめて、兄だけには迷惑かけんな。
今、俺はお前に謝りたいんだ。
黒怨は今、伝えたいことを話した。口ではなく、精神で。口では語れないが精神でならどんなことでも話せる。ノーテの顔をジッと見つめて、その笑顔をいつかいつかと待っている。
「……起きないな。どうやって起こせるか分かってるのか?」
「えぇ。五感を奪った奴からちゃんと方法は聞いたんでね。」
緑色の瞳を光らせながら、ノーテを見つめる。
「お前は……俺のこと、どう思ってた?」
-----------------------------
声が聞こえる……。俺には何にも聞こえないはずの声が聞こえる。その声だけ。でも、誰かは忘れた。でも、暖かくて……ええ気分になる声やねん。
声はだんだんハッキリと聞き取れるようになる。五感と記憶を失った彼はその遠い日の記憶を取り戻そうと手を伸ばす。この声の主は誰だと。自分は思い出すまで、この暗くて寒い空間を抜け出すわけにはいかない。
「思い出したるわ!!せやないと……俺、その人に悪い気ィするし。」
始まりは敵だのなんだのって意味わからんかった。別にええやんか。この世に敵なんか存在するか?人間=仲間 ちゃうんか?
じゃあ、何のために「仲間」って言葉あるんよ。
くだらん闘争に……呆れて、笑うことすら出来なかった俺の前に……あるちっさい子供(俺もちっさかったけど)がおったんや。ものすご悪そうやったけど、何処かしら暖かいねん。気づいたら、話しかけとった。
その子やと思うねん。だんだん分かってきたわ。その時の感じっちゅーか……。そんときと一緒やねん……。
ずっと一緒にいたかったんやけど……とんだ拍子に、お前は俺のお父ちゃんに連れて行かれたんや。
わぁお。
俺、結構思い出してるやん♪
気分上々ッ
そいつ……名前なんやったっけー。
暗殺師(アサシン)で-----------------------
「俺だよ……。名前言わなくちゃ……駄目か?」
眠るノーテの手を握る。
「こ----------------
「言わんくてええで。黒怨ちゃうんけ?」
一瞬、周囲は沈黙に包まれた。本当なのか、これは夢?今更そんなことを思っている人も何人かいるだろう。そして、感覚が遅れて「っしゃああああ!!」とルイスが大喜びする。
「なんでお前なんだよ!俺だろ、喜ぶのは!!」
マティーナが冷たい目で見つめる。「あ、そっか」と頭をポリポリ掻いて苦笑いするルイス。そんなドタバタなことが起こっている影で、黒怨とノーテは手を繋ぎあう。しばらく経って、恥ずかしくなった。
「うおいっ!気持ち悪いわ!!」
「助けてやったのだ!感謝しろ!」
「……助けてくれる前から感謝してるで。」
「じゃ……俺の役目はお終い……だな……。」
「はっ---------------?」