ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【返信200突破!感謝感激雨あられでもいいわ!】 ( No.208 )
- 日時: 2011/05/07 17:18
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: 良いものほど盗りたくなるもんなんですよ。
リシリアチオはワインを啜る。一気に漆黒の使者の人数が減った。その後、下を俯き「死んでしまったか」と一言呟いた。玉座から立ち上がって、屋敷の近くにあるそんなに深くない遺跡に足を踏み入れる。
「未来を過去に。再生を停止に。蘇れ『パッサート』!」
岩を破り、魔力の風と共に蘇る運命の魔女「パッサート」。紫の長髪を靡かせ、リシリアチオを見つめる。奇妙なローブを身に包み、鋭い手をあごに当てニヤリと笑う。
「人間ごときが、魔女の力を奪うなど……。」
パッサートが手を振り払う。すると、リシリアチオは固まって動かなくなった。
「わしがやりたいようにするだけじゃ……。この世の終焉の運命……。もう見えておるわ。」
Episode11「運命の魔女/二人の神勇士」
俺の運命を……破壊するなぁぁぁぁぁぁ!!
お前がいるからだ……!お前さえいなければ……未来は守られた!
運命を変えるのは……一人で十分だぁ!!
いい加減にしろよ。俺に当たるな。
目障りなんだよ。未来なんて運命さえ変えれば変わるんだ。
お前は、未来しか見てないだろ?
運命なんて本当は------------どうでもいいんだろ?
もがき苦しむクロノをじっと見つめるミュレア。さっきからクロノは誰かを呼んでいる。誰を呼んでいるのだとミュレアはずっと気になっていた。「来い……来い!」気になって仕方ない。
「誰を呼んでいる?」
苦しみながらも必要とする人物-----------------
一方、ジャスティスたちがいるクロノのほう。
ゲホゲホと吐血をしながらもそんなに呻いては居らず、まるで普通のよう。だが、吐血しているので普通じゃないことは確か。
「お前、苦しくないのか?」
「そ、そうよ!毒にでもやられちゃった?」
ミュゼットとエルキが心配をする。「大丈夫なわけないだろ?」って言われたので「そりゃそうでしょ」と呆れながら答えた。あんまりいきなりだったのでちょっと困惑しているが、こっちは危機感なくマイペースに至る。
するとクロノやジャスティス、ミュゼット、エルキの体が消え始めた。別に苦しいわけでもなく消えていく。「なんでだ?」と周りをキョロキョロしながら原因を探るが……別にそれらしいものもないし、魔物だっていない。
一方、ミュレアたちがいるクロノの方。別に変わったことも無いが、それは突然やってくるものだ。周りが光りだし、目を瞑る。再び目を開けたときには……
「わっわっ!?兄貴ぃ?!」
「ロ、ロッタぁ!?」
その後にはクロノの姿があった。