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- Re: 僕らの彗星 【返信200突破!感謝感激雨あられでもいいわ!】 ( No.227 )
- 日時: 2011/05/20 21:37
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: n/BgqmGu)
- 参照: ペンタブやっと購入しましたよーっ!!
「ど、どういうことよ!あたしたちじゃないの?」
「そ、そうだぞ!!なんでお前が出てくるんだ!!」
漆黒の使者たちもそんなこと聞いていなかったので驚きが隠せないでいる。イツラコリウキは鼻で笑った。
「あぁ、確かに復活させたのは貴様らだ。だが、それは表面だけで、色々手続きをしたのはこの私だ。」
オネスタは舌打ちをする。パーテッサをジャスティスの方へ保護させ、一人剣を抜く。チロッとオネスタが視界に入ったイツラコリウキはニヤリと笑う。
「まずは一人めか。」
「勝手に貴様の生贄にするな!」
剣を光らせ、イツラコリウキに飛び掛る!だが、スッと意図も簡単に避けられ、そのまま地面へとこける。「いつの間に?!」剣を杖代わりにし、重い体を持ち上げた。
「無様だな!隙がありすぎて、相手にならんッ----------!」
赤い稲妻がオネスタへと刺さる。悲痛の叫びをあげ、その場に倒れこむ。意識はまだあるようだが、目の前はだんだんかすれていく。「オネスタ!!」と偽者は叫んでも返事は無かった。「くそ!」立ち上がろうとするがさっきの傷が深かったようで、またその場に伏せた。
「無駄だ。この状況をどう対処するというのだ。」
ミュレアが悔しそうな顔でイツラコリウキを見つめた。パッサートが一撃で倒した。そんな敵にどう闘うのか。そんなこと誰にも分からない。
「絶望を見せてやる!『終焉の彗星』!」
地に薄っすらと紫色に光る魔方陣が現れる。オネスタが倒れるところに太く、硬く、鋭い刺がつく蔓がオネスタを縛り上げた。刺が皮膚に食い込み、なんともいえない痛みが全身を襲った。
「ううっわ。惨ッ!」
アリスとアダムスは一緒に後を向いて、見ないようによそ見をしている。だが確かに、目を塞ぎたくなるような情景を目に叩き込まれているのだ。アリスはまだしも、子供であるアダムスにとってはとても辛いだろう。子供といえば、トゥルースもだった。少し半目を開けるが、若干下に俯くような感じで一応見ないようにとしているようだった。
「くっそー!これは助けるしかないだろ!!」
「あぁ。どうやらな!!」
エルキとジャスティスは各々武器を構え、無謀だと思いつつ何とかなると信じ、イツラコリウキに襲い掛かった。だが、全て避けられ、背後に回られる!
「兄貴!!」
ロッタの叫びがジャスティスの目を覚ます。とっさに目を後に向けるが------------もう遅かった。強烈な氷の刺を体に突き刺さられていたのだ。横で見ていたエルキは「畜生!!」と箒から剣を出し、隙を突いてイツラコリウキの腹を突き刺した。
「や----------やった------------!」
「愚か者!!まだだ!!」
喜ぶエルキを他所に、ミュレアとオネスタが叫んだ。恐る恐る目を上へ向けると-----------------
ニヤリと凶悪な笑みを浮かべるイツラコリウキの姿があった。
剣を抜き、エルキの腹へと突き刺した----------。
最悪の状況だ。