ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【返信200突破!感謝感激雨あられでもいいわ!】 ( No.230 )
- 日時: 2011/05/27 20:45
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: n/BgqmGu)
- 参照: ペンタブやっと購入しましたよーっ!!
「どうだ!?囲まれたな!」
「------------おしまいだ、イツラコリウキ。」
「愚かだな。死にゆけ、哀れな---------弱者よ!!」
何故だ。
その一言だけが、頭によぎった。
なぜ?
何故なのだ。
ありえないことを、現実に----------何故できる。
何故、今----------自分たちのからだから、氷が突き出している?
「ぐおあああぁぁぁぁぁぁ!!」
悲痛な叫びが耳を擽る。どう言葉にすればいい。血をが飛んだ。少しイツラコリウキの顔につく。ただただ、何も言わずフッとあざ笑う顔。そうなのか、本当に勝てないんだ。って諦めた。イツラコリウキは倒れるノーテ、ルイス、エルメスを買い物する主婦のような目でジロジロ見ている。
「では、こいつにしようか。」
買い物かごに入れられたのは-----------エルメスだった。
手を伸ばしても届かない。悔しい、悔しい、悔しい…………
がっくりとしたエルメスは魔方陣へと投げ込まれた。「これで全て揃ったぞ」これが戯言であってほしい。
クロノたちの体が少しずつ、少しずつ消えていく。ノーテは四つん這いになって大きく瞳を見せ、手を伸ばす。
「待ってくれ------------なあ!なあ!!待ってくれや!!!」
現実は待ってくれなかった。
みんな、みんな消えてしまった。
こんな病んだ話ないやろ-----------!
傷も疼くが------------叫んだ。
一方、飛空艇の中は非常に静かだった。傷だらけだったのもあるが、仲間を捨ててきてしまった自分たちが許せなかった。今頃絶対--------なんて想いたくないことまで悪戯しながら出てくる。振り払ってもしつこく戻ってくる。
するとこの空気を掃除した子供が二人。
「皆さん、これでいいんですか?」
「そうだよ。」
トゥルースとアダムスがみんなに呼びかけた。聞いてくれてるだろうが、皆下を俯いたままだった。トゥルースは子供心にショックすぎて一応何が起こったかは少しだけわかるが、半分はわかってない。その分かっている分だけみんなに怒鳴り散らした。しかも、すごい剣幕で。
「あんたら、どうにかしてるだろ!!仲間が死んじゃいました!!それでくよくよして自分たちも死のうだなんて考えてるだろ?!え?!それって、人間性とかじゃなくて仲間としてどうなわけよ!!」
皆トゥルースに注目。
これってホントに弱虫のあいつか?って皆同じように思う。
その横でユインとアヴァルッセは腕組みをし、その模様を見ている。
次はアダムスが一喝入れた。
「そうだよ!!これからがあるじゃんか!!だからって死んでなんも思わないわけじゃない。ってか、皆死んだって思うからダメなんじゃないの?今は一旦お休み。かわりにあたしらが行くんでしょうが。なによ、大人って結構根性弱いみたいだね!!!」
そうだ。
子供の言うとおりだ。
これを一つの教えと受け取るべきなんだ。
アリスはコクリとうなづく。
「そうだね。そうだよ。いこうよ、笑っていこうじゃん。これで、世界が救われるんだよ。諦めるわけにはいかないでしょっ。」
「そうです。行きましょう。この世の危機が迫っている……!黙ってはいられませんよ。」
トゥルースは嬉しそうな顔をして大きくうなづいた。そして、窓を見ると金色の歪。
そう、ここが--------------神の世(コスモス)の入口なのだ。
そして、その奥には-------------
『クィング・ポート』が収められるサンクチュアリだ。
Episode12「真の黒幕/宇宙の隕石」END