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Re: 僕らの彗星 【返信200突破!感謝感激雨あられでもいいわ!】 ( No.234 )
日時: 2011/05/29 19:56
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: n/BgqmGu)
参照: ペンタブやっと購入しましたよーっ!!

ジャスティスが目を覚ました。傷が癒えている。それに、さっきまでいたところじゃない。全く別の--------------というより、彼の全てが始まった場ともされるところでもあった。

「俺の……国か。」

辺りを見回す。だが、本来廃国とされるこの国であるが……全く傷ついておらず、人もいたし、建物も非常に綺麗だった。いつの間にか復興していたようだ。

「……ひとまず、安心か」

彼にとってこの国は、大きな悲しみを生んだし、悲しい自分だって生んだ場所だった。それが綺麗になっているので、自分の身も綺麗になった感じだった。



-----------------そんなはずだった。



向こうから、ガラガラと戦車の音が聞こえてくるのだ。「まさか!」というような怯えた顔で音のする方を見る住民たち。ジャスティスも音のする方を見る。

戦車に旗がついているが、ジャスティスはその旗を見て驚愕した。















Episode14「悪魔が見せる悪夢/総ての崩壊の一途」















「ウードラードッ------------------!」

とは、彼が住む国「ウィンスタン」と敵対をし、この国を崩壊させたのもウードラードだった。怒りより、恐怖が勝る。住民たちはいそいで逃げ出した。今戦えるはずのジャスティスも本能的に逃げてしまう。

(止まれ、止まれ、止まれ!!止まって戦うんだよ!!なぁ!!)

すると茂みから、銃を持った兵士たちが大量に走り出す。住民を見つけては殺した。あの時の記憶が蘇る。

「何やってるんだ!!助けるんだろ!?」
「助けられないくせにね。」

ゾクリと背筋を凍らした子供の声。ジャスティスは怯えた目で後ろをむいた。そこには、何もかも腐っていた忌まわしき--------------子供の自分。

「--------------助けられる!!今なら!!絶対!!」
「よくそんなことが抜かせる……。なんだい?今でも戦争を面白そうな顔で見てるじゃないか……。」
「-------------!」

結局抜けきってない「腐」。体は戦争を楽しがることを拒絶している……のに、心だけは動くのだ。彼にとって戦争を面白がっていることなんてそんなに自覚はしていなかった。

「君にとって戦争ってなんだい?」

子供はジャスティスの手を引っ張り、血まみれの少女のところまで連れてきた。少女を見たジャスティスは体中逆立った。

「ロ、ロッタ……!」

今にも泣きそうな顔をし、助けを求めている。手を伸ばし、処置を施そうとする自分を止める少年。

「さっ。戦争っているのはこういうのじゃないの?」

ジャスティスに銃を持たせ、人差し指を引き金へ持ってきた。

「やめろ……」

そして、人差し指を上から抑える。

「やめろって……」

----------------さらに強く抑えた。

銃声が鳴り響く。
弾丸が少女を貫いた。最後まで泣いていた。

「こういうことなんだよね?戦争……いわゆる、哀れな人間の殺し合い。そうだよ、殺し合いなんだよね?」

心はガラスのようになん方向にもヒビが入った。


「わあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!!」