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Re: 僕らの彗星 ( No.27 )
日時: 2011/03/09 17:32
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

長い階段を駆け上がっていけば、大きな銅像がクロノたちを出迎える。その周りには、城で働く者たちが行き来している。

「やっぱりな。兵士とかおるなぁ。」

「じゃあ、またあれだな。」

「そうだな。あれだ。」

3人にしか分からない会話にチンプンカンプンである。ノーテが王の部屋に行く扉の前にいる兵士に話しかけている。すると、兵士たちは場所を退け、入れてくれた。

「ほな、行こか。」

「・・・う、うん。」

扉に入ってから、トゥルースはノーテにさっきのはなんだと聞いてみた。すると、ノーテはポーチからピンク色の粉を出す。

「これや。惑わしの粉ゆーんや。これさえ使えば、どんなやっちゃも俺の支配下じゃ!」

怖いアイテムをまた一つ知ったトゥルース。長い通路を通り終えると、奥に玉座に座って寝ている年老いた老人がいた。ノーテはその老人を指差しニヤニヤしながら「あれや」と言った。

ノーテは老人のそばによると、風船を取り出し膨らまし始める。見る見る大きくなっていき・・・・破裂する。もの凄い音が部屋中に響き渡り、寝ていた老人は飛び起きた。何がどうなったか分からずノーテと全く逆のほうをキョロキョロする。そして前へ向くと、ノーテの顔があったためまた吃驚して玉座から転げ落ちる。

「ノ、ノーテ!!何故に、お前がここにおるんじゃ!!」

「にひひひ。近くを通りかかったんや!そんで、王様に挨拶もなしにあかんから、きたんや!」

ジャスティスはその老人を見て、いきなり大慌てしノーテの頭を思いっきりしばく。「あてぇ!!」と声をあげ、頭をさする。

「お前、この方を誰だと思ってるんだ!!マニフィコ・グランデ・67世様だぞ!!」

「し、知ってるわ〜・・・。ただ単に、お世話になった人やしな。」

「お世話になったって・・・お前ら、国の宝石とか盗みに来とるだけじゃろが。」

マニフィコは冷たい目をノーテを見つめる。後から、クロノが出てきて外の状態のことをマニフィコに言った。

「・・・うむ。酷い目にあったの。魔女が復活するなんぞわし等にとっては思っても見なかったこと・・・。城はどうにか保てたが、民たちは大きなダメージを食らってしまったようじゃ。」

「やっぱ、あれか。デ・ヘマレの石か。」

「恐らくの。あの石は、神に近い石といわれておるんじゃ。これを壊されちゃこの世の魔力が大幅に下がってしまう・・・。なんとか守りきれてよかったが、まだ存在することを知ったら来るに違いないの。」

マニフィコは暗い顔をして、そう言った。次々と国や街が崩壊していく中誰もがどう対処しなければならないか分からない。

「・・・一番簡単な方法は魔女を殺すことだがな。」

「アホか、お前は!3体おるっちゅーにやな・・・。絶対無理じゃ!!」

「・・・分かってるよ。そんなこと。だが、あんな奴らから死ぬのを待つってのが納得いかないんだよ。」

クロノは下を俯き、地を蹴った。するとマニフィコは「そうじゃ」と立ち上がった。

「最近、冒険続きで疲れておろう。今日、丁度オクプタートの武力祭なんじゃ。それでリラックスしてはどうかの?」

「え!ホンマ?!俺、出たかったんや〜それ!」

「うむ。そろそろ始まる頃じゃ。早めに外へ出ておくがよい。」

「ありがと、オッサン!恩にきるわ!」

「オ、オッサン・・・。」

5人は外へと出て行った。