ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【オリキャラ募集中】 ( No.33 )
- 日時: 2011/03/12 11:56
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
武力祭・・・それは、野生の魔物たちを国に離し参加者たちが倒して行きポイントを溜めていくというもの。多くポイントを集められれば、それだけいい商品が貰える。どんなに強い悪でも、皆と力をあわせれば打ち消せるという意味が込められている。
「ぶ、武力祭かぁ・・・。初めてだから怖いなぁ。」
「大丈夫だ。俺と行こう。」
ジャスティスがトゥルースの頭を撫でる。少し安心したのか、口元が笑んでいる。ノーテは張り切っている。ランドはどうでもいいという感じだ。クロノはする気すらない。
「・・・フォーコ。トゥルースと行くか?」
フォーコはコクリと頷き、クロノは「分かった」と言う。すると、城のベランダからマニフィコが出てくる。
「うむ、皆の衆!今年も武力祭がやってきた。正義の力をこの世に示し、魔女の恐怖なぞ吹き飛ばしてしまおうぞ!!」
参加者たちは「おう!」と声をあげ、武器の準備をする。マニフィコが大臣からピストルを受け取って、上に上げる。緊張も高まってきた。周囲はシンと静まり返る。
パンッ!
ピストルの音が、広場中に広がり、参加者たちは一斉に散る。あまりの速さに目を回すほど。トゥルースは驚いてこけてしまった。
「ほな、お先な!俺が一番や!」
「・・・い、いってらっしゃーい・・・。」
お尻をさすりながら、トゥルースが立ち上がる。ノーテは屋根へ屋根へと飛んでいく。自分たちもそろそろ行くかとばかりに、「後でな」と言い合ってそれぞれ違う場所へと散っていった。
ジャスティス・トゥルースサイド
しばらく経ってもなかなか魔物は出てこない。多分出ないだろうと思ったら・・・体外出てくるもの。案の定、街角からウムガルナという大蛇の魔物が現れる。
紫色の細い舌をチロチロ出して、黄色い目でこちらを睨み、とぐろを巻きだす。
「来た・・・ジャスティス!」
「・・・恐れるな、行くぞ!」
ジャスティスは、腰から二刀銃を取り出し素早い動きで連射する。シャーッと唸り、うろたえるが尾を地に叩き付け威嚇する。その隙にトゥルースが回りこみ、魔法を唱える。
光雷(ライトニング)!!
鋭い雷がウムガルナに落ちた。シャーッと悲鳴を上げたあと伸びるように倒れこみ動かなくなった。ふぅと一息つく。
「ありがとう・・・。」
「あぁ。お前こそ、なかなかいい魔法だった。」
「いや、それほどでもないよ。まだ、弱魔法だし。」
「それより強い魔法があるのか。・・・それだけでも結構きつそうだけど。」
「お祖父ちゃんは、もっと強いのを出せるよ。中魔法まで簡単に出来るって。若い頃は強魔法もできてたって言ってたけどね。」
「・・・そうか。次、行けるか?」
「うん!」
クロノサイド
一方、すっかり迷子になってしまったクロノ。ポリポリと頭を掻き、参ったなと一言呟きながら誰もいない道に歩く。
すると、バサバサ音がする。立ち止まり、様子を見ると建物の上から足のない鳥が飛んでくる。
「キメラ・・・?」
キメラはカラスと同じぐらいの大きさで、そんなに強くない。クロノはなんじゃそりゃとこけそうになる。大きな羽ばたく音だったので強い魔物かなと思ってしまった自分が恥ずかしい。
「こんなに小さいから・・・殺すのはかわいそうだな。」
出そうとしたオリハルコンをしまった。だが、キメラはこちらを見ると甲高い声を出して猛スピードで飛んでくる。キメラは人を襲いやすい傾向にあるため強くないが、一応危険とされている。
「なんだよ。喧嘩吹っかけてきてるのか?」
それでも、殺すのはかわいそうなので近くにあったロープでグルグル巻きにした。羽をパタパタさせて、驚いた様子で鳴かなくなった。
「もうちょっと自分の力を知ることだな。」
そういい残し、哀れなキメラを置いて次の場所へと急ぐ。