ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【オリキャラ募集中】 ( No.60 )
- 日時: 2011/03/18 21:33
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: ありがとう。そしてさようなら……学校。
頭に浮かぶ、一人の女と一人の青年。周りはモザイクのようにぼやけていてどうなってるのかわからない。だが、その二人はクロノに言うのだ。
『戻って来い』
と。だが、彼はどういう意味かわからなかった。そしてその二人は誰なのか。「誰なんだ」と聞こうと思っても、口が開かず喋れない。何度も何度も戻って来いと繰り返すのだ。そんな夢が何日も続いた。意味がわからない夢に頭を痛める。叫びたくなる。無性に。
「ああああああぁぁぁぁぁッ!!!」
ガバッと布団から起き上がるクロノ。目をこすっていたジャスティスと起きようと思っていたノーテは首を上げたまんま動かない。ハッと我に返ったように肩を落とし、「どうした?」とクロノは二人に聞いた。
「うん、いやいや。叫んだやん。それでさ、大丈夫や思う人アホちゃうか。」
「……叫んださ。ただ単に……叫んだだけ。」
だんだん下を俯く。ノーテはそれ以上触れないようにした。ジャスティスは部屋を出る。まだ誰もおきていない。スプリングたちがいる部屋を覗く。
「んもぅ……食べられません〜〜〜……。」
どんな夢を見ているのか、クスリと笑う。机を見ると、大量のヨダレを垂らすストディオソ。ジャスティスは背伸びをする。すると、扉からドタドタと何か転がる音がした。そこを振り向くと、扉が突き破られ、丸まった人間が転がってきた。
「ぐあっ!!」
ジャスティスの上に乗る男。ストディオソは「何よアンタ!!」と大声を出す。クロノとノーテが出てくるが女の子2人と男の子1人はまだ爆睡。
ムックリと起きる男。顔には奇妙な仮面を被り、素顔が分からない。ケケケと奇妙に笑う。
「ヤヤヤ、ども。ここに、パーチェってお姫様いらっしゃらないかナっ!いるでそ?出さないとコロしちゃうゾ!」
ぴょんぴょん跳ねながら、パーチェをよこせというこの男。そんな怪しい人間にますますパーチェは渡せない。何が目的か分からないが。
「何者か知らないが……あの姫を渡すわけにはいかない……!」
馬乗りにされていたジャスティスが立ち上がる。猫背で立つ男はゆっくりとジャスティスを振り向く。
「じゃあ、今日の標的はアナタで。」
笑いながらジャスティスに襲い掛かる男。銃を取り出し、連射する。何個も弾を貫通したのに血を出しているのにピンピンしている。
「何だと!?」
「ショェェェェ!って言いたいんでそ!?いいんですよ、いいなさーい!言ってる間に死んでますよーアナタ〜!」
「まっちなさあああああい、この変態やろおおおおお!!」
ストディオソは近くにあった厚くて重い本で男を殴りつけた。
「あでぃ!あてあてあて!!アナタ、ひどー!」
「酷いのはどっちよ!!人の家で気色悪い格好をしてだね……!!犯罪よ、警察行きなさい!!」
「あらら、ゴメンナサイ。それじゃ、今日は失礼シマス!次は、パーチェサン頂きますからっ!★」
くにゃくにゃと曲がると消えていった。しんと静まり返る部屋は本やペンでぐちゃぐちゃ。ストディオソはプルプル震えている。
「やばいわ。皆……。これ、キレられるグラフちゃうか?」
その後、ストディオソの怒涛の大声が響いたという。