ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【オリキャラ募集中】 ( No.61 )
- 日時: 2011/03/18 22:53
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: ありがとう。そしてさようなら……学校。
大声で飛び起きたパーチェにさっきのことを伝えた。するとハッと心当たりがあるような顔で下を俯く。
「どうした?なんかあんのか?」
「い、いえ……。その……ホント何年も前なんですが、私が小さい頃にいた魔術師とそっくりで……。」
「魔術師?」
「はい。名前も知らなくて、うろ覚えでその姿だけ覚えてるんですよ。よく、あやしてくれたんです……。まさか……。」
さらに顔を曇らせるパーチェ。雰囲気がやばくなってきたのでノーテは大声で「お世話になりましたあああぁぁ!」とパーチェを押していった。その後にスプリングとトゥルースが付いていく。
クロノが行こうと、足を一歩出した時肩を掴まれる。ストディオソは真剣な眼差しで、
「本当に何も……知らないの?」
(何なんだ?この人まで……。俺が、何を知ってるって……。)
その会話を見ていたジャスティスとノーテ。ノーテはクロノの背中を押し「お世話になりましたあああぁぁ!」と言いながら押していった。ジャスティスはストディオソをジッと見つめ、一礼する。
マンホールから出てきた一行。魔女情報の収集に失敗(大体手がかりなし)行く場所を無くす一行に、行く場所……いいや、行かなくてはならない場所があった。
「ステイシャインズのホワイトキャッスルが……何故か立ってるんですって。」
「ええ!この前崩壊したんじゃなかったのか?!」
「ホント!妙よね。何か怖いこと起きなきゃいいけど。」
人々の声が耳に刺さる。何か怖いこと……起きるに決まってる。チリ一つ残るはずはない。なにのに、あんな大きい城が復活している。じゃあこれは雨降ってもおかしくない。雨降るどころじゃなく……人類の危機にさらされるって場合もある。
パーチェの顔がだんだん暗くなる。何かあるんだ、自国に。絶対、何かが。女王として責任感が重くのしかかる。クロノたちもこれは行かなきゃやばいだろと思った。だがステイシャインズに戻るのは正直時間がかかる。行きたいが、どうすれば……。
そう悩んでいる矢先、嫌な空気が一瞬よぎった。クロノの勘がよぎる。来た。あれだ----------と。
寒い風が吹き、人々はその場を離れだした。奥からひたひたと何かが歩いてくる音。足音の一つ一つが恐怖の音に思える。
不吉な笑みを浮かべながら十二単を着る女。手には奇妙な水晶を持ち、じっと立っている。こんな雰囲気をぷんぷん出してる女は他に居ないだろう。
だって彼女は魔女だから----------------
Episode3「漆黒の使者/逃げ出した姫」END