ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕らの彗星 【参照300突破!感謝の嵐が吹く】 ( No.95 )
- 日時: 2011/03/27 23:21
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: デュオディシム買いたい……
一方、ここはパーチェの夢の中。アリスの神であるサクランは白城神の動かす理由を夢の中の彼女に聞くべく自らの能力を使って夢に入ったというわけである。
『ぬーん。どこかなぁ〜?』
彼女の夢の中は広く青い空、あたり一面花に覆われる花畑。そして遠くには木で出来た風車の家。サクランが立っている後ろは透き通った川が流れている。
『ふぅあー。いい夢見てるんだ〜。しっかし、何処かな?』
サクランは背伸びをして遠くを見つめると三角座りをした少女が座っていた。まさかと思ったサクランは背中につく羽を羽ばたかせ彼女のもとへととんだ。
『やぁ!君がパーチェ姫だかな?』
「はい……。って貴方は?」
『名を名乗る神でもないのさ!それより、外の状況わかってりゅ?』
パーチェは下を俯き、黙ってしまった。「およよ」と顔を覗いて背中をさすった。
『僕は、君を責めに来たんじゃない。助けに来たんだ。さっ話してごらん?』
パーチェはコクリと頷いて、口を開き、語った。自分の悲しみを。
私はずっと逃げていた。情けないけど、ずっと現実逃避していた。そうすればきっとお母様も優しくしてもらえるかなと思ったから。
でも、逃避してもお母様はお母様だった。世界統一の計はいろんな人を悲しめた。お母様は楽しいかどうか分からないけど、私は全く思わない。心がズキズキ痛むの。
小さい頃はよくお父様も交えて一緒に遊んだ。この時代がずっとずーっと続くと思ったけど……。やっぱりそういうわけにはいかないよね。お父様が病気で亡くなられたあとお母様は人が変わった様に荒れ狂う女王へと変わっていた。
「お母様……。一緒に遊び……
「駄目よ!計画を進めないといけないの!貴方と遊んでる暇なんて無いわ!」
そういって、追い出されたわ。でもね、最近思ったのよ。お母様が悪いんじゃない。私が悪いんじゃないのかって。お父様がまだいらっしゃったころに言ったのよ。
「世界中の皆が遊んでくれたらいいのに。」
って。お父様は「いつかな。」って言ったのよ。その時意味がわからなかったけど今思えば……それが始まりだったのかもしれないわね。
だから私は、白城神を動かして軽く震わせれば……お母様は驚いて謝ると思ったけど。お母様は謝るどころか出てこなかった。やっぱりあの爆発で亡くなられたのかしら?お母様……どうして私から逃げようとするのです……。
私、そんなに勘は鋭くないけど……。生きてらっしゃるかもしれないのよ……お母様が。どこかで。私を……
哀れむような顔で見てるような気がするの---------------