ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 悪魔の遊園地  参照100突破しました! ( No.26 )
日時: 2011/03/23 21:45
名前: @yuna (ID: bb2N.JWt)

(12)

美加「でも、お母さんは信二に会いたいと思う。信二のためにお金貯めて、信二を幸せにしてやろう。って思ってると思う。」
信二「嘘だよ。」
美加「え?」
信二「あの女の言った事は嘘なんだよ。昨日、母さんから手紙がきたんだ。ほら。」
信二は美加に手紙を渡す。美加はその手紙を受け取って、その手紙の本文を読み始めた。
『信二へ
 お久しぶり。母さんだよ?覚えて無くてもとうぜんだけど・・・。いきなりいなくなってごめん。それと、母さんはもう日本にいる。再婚して、娘と息子が1人ずついる。信二のためにためたお金も、全部使っちゃった。このお金で我慢して。信二、苦しませてごめん。こんな母さんを許して・・・。』
美加は手紙をくしゃくしゃにした。
信二「これも一緒に入ってたんだ。」
信二が1万円を差し出してくる。
美加「たった・・・これだけ?」
信二「そう。これしか入ってなかった。きっと・・・俺の事なんて忘れてたんだ。」
美加「ねぇ、知ってる?皐月と折原君、今遊園地デートなんだって。」
信二「そっか・・・。ごめんな、こんな俺が彼氏で。折原とか、翔太とかの方が良かったろ。」
美加「信二の方が良い。」
信二「そっか。でも内心・・・」
美加「そんな事言わないで!あたし、信二の事嫌いになっちゃうじゃん!!」
信二「ごめん・・・。」
美加は思った。今頃皐月達は・・・。信二はTVをつけた。
信二「今の時間はニュースしかやってないな。」
アナウンサー「次のニュースです。今、大人気の遊園地で、不思議なゲームが行われています。中継の横山さーん!」
横山「はい、こちら横山です。こちらで行われているのは、観覧車にぶら下がり、いつまでバーにつかまっていられるかのゲームです。バーから落ちたら即死。生き残れるのは2人だけだそうです。今の地点で3人の犠牲者がでているそうです。」
美加「ここって、皐月達の行ってる・・・。」
美加に鳥肌がたった。
横山「高橋 浩介・高橋 天音・高橋 明音・水木 由良・水木 理緒・水木 健二・折原 蓮・水野 皐月・立花 真希・心沢 雄図の10人が生き残っています。3人の犠牲者は、佐久間 太陽・佐久間 早紀・川越 由乃です。」
美加「水野 皐月・・・折原 蓮・・・。これってさっき電話した時はぶらさがってなかったの?もしかして、次のアトラクションってこれ?」
横山「えーっと、今情報が入りました。ゲームが始まったのは、20分前だそうです。」
美加は携帯を取り出し、通話履歴をだした。今12:15。通話したのは・・・


12:10


5分前だった。
美加「なんで・・・なんで・・・」
あれは嘘だったのか。と美加は思った。