ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 悪魔の遊園地 参照100突破しました! ( No.28 )
- 日時: 2011/03/23 16:15
- 名前: @yuna (ID: bb2N.JWt)
(14)
蓮 「死んだ・・・。」
地面にキレイに落ちている死体。蓮の目には涙がでてきた。
蓮 「本当か!?皐月は死んだのか!?俺を残して?許せない・・・。いくら皐月だからって・・・。」
皐月はガラガラと運ばれて、どっかへ行ってしまった。蓮はそれを見つめるだけ。なにもできなかった。
蓮 「そうだ。今俺に出来る事、それは皐月の分まで生きる事だ。絶対に生き残って・・・皐月を幸せに天国に行かせてやるんだ!!」
由良「そんな事、絶対にさせない・・・。」
蓮 「え?」
下にいる、小さな子供連れの親が蓮に向かって言った。
理緒「ママ・・・私、死んじゃうの?」
健二「ねぇママ、僕はどうなっちゃうの?」
由良「理緒、健二・・・絶対に生かしてあげる。あんな男より、この子のほうが生きる価値あるのよ。あんな男より・・・5歳と6歳のこの子の方が・・・」
蓮 「何でそんな事言うんですか!」
由良「勝負しましょう。この子が、後5分で落ちなかったら、あなたが強制的に落ちる。落ちてしまったら、私が落ちる。いいわね?」
蓮 「え・・・?」
親子は何も言わずにただバーにつかまっていた。
3分後
まだ親子に変化は無い。このままだと、蓮が落ちる事になる。でも、蓮は落ちて欲しいなど思わなかった。ただ、全員が助かる方法を探していた。
男の子の口が開いた。
健二「ママ・・・僕もう無理ぃ。アイス食べたぁい。」
理緒「私もぉー。」
由良「アイス食べたいならもっと我慢しなさい!」
健二「いやいやいやいやぁ!!」
男の子がバーから手を離す。続いて女の子も手を離した。
由良「理緒!健二!」
女は叫ぶ。血と供に男の子と女の子は運ばれていった。女の目には涙が浮かんでくる・・・。
由良「わ・・・私の負け。あの子を守れなかった。死んでしまった。だから死ぬ。負けちゃったからね。」
蓮 「そんなゲーム、いいですから。」
由良「いいや・・・。それに私はあの子とずっと一緒にいたいし。」
女はバーから手を離した。泣きながら死んでいった。蓮は見つめるだけ。ただ、少し体力を失ってしまった。
サム「はぁーい!!お久しぶりぃぃ〜。サムで〜す!!WAO!!残り4人ですねぇ〜。残りは・・・立花 真希・心沢 雄図・高橋 彩音・折原 蓮。一体誰が生き残るでしょぉか!!」
雄図「おいサム!俺ら4人を生き残させろ!」
サム「はいぃ?それは無理ですねぇーん。2人だけぇ。」
真希「ねぇ、雄図。どうする?」
真希が雄図に問いかける。雄図は、今にも落ちそうな顔をしていた。
雄図「生き残るぞ。真希も俺も、生き残る。」
真希「雄図・・・。」
2人はバーを持ち直して、一生懸命生きようとしていた。