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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 悪魔の遊園地 ( No.4 )
- 日時: 2011/03/23 21:39
- 名前: @yuna (ID: bb2N.JWt)
(4) 皐月 <<前編>>
ガタン
座席が落ちた。私と蓮君はバーに捕まっていた。苦しい。怖い。
体力が無い私には辛かった。
蓮 「皐月、大丈夫…か?」
皐月「ギリ…。蓮君は?」
蓮 「俺は大丈夫…。それより皐月だ。」
皐月「蓮君はスタミナあるからね…。私は無いし、多分5分くらいで落ちちゃうかも…。蓮君、私限界になったら落ちるね。蓮君は絶対に生き残って。」
蓮 「皐月!落ちるなら一緒に落ちる。俺と皐月と誰か、3人になったら俺は落ちると決めている。」
皐月「そんな!!」
私は蓮君と離れるのが怖かった。いっつも一緒に居て、離れられない、違う、放したくない。蓮君は、私の物なんだ。って思い続けていた。
でも、今日がタイムリミット
ずっと恵まれていた私にも終わりがやってきたんだ。
神様の仕業だ。『お前はもう、蓮君の恵みを十分味わった。今日で終わりだ。』みたいな感じに。
5分が経った。
ギリギリ、私には5%の力が残っていた。あと1分でおそらく落ちるだろう。予想はできている。
蓮 「5分もったな。皐月偉いぞ」
皐月「そ、そう?でも…もうすぐ落ちる。」
蓮 「そんな事ない、お前はもっとがんばれる。」
皐月「で、でも…」
その時
私の手がバーから離れた。
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