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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ,戦う者 ( No.5 )
- 日時: 2011/03/03 20:44
- 名前: 柘榴 ◆v8jLrTsMs. (ID: 87/p/wqU)
- 参照: 戦いは,,,,避けるべきなのか
04,
私は驚きすぎて言葉が出てこなかった。
曲がり角の所から見つからないように顔をちょこんと出してみる。
お姉さんは敵に気づかれないようにピストルに手をかけた。
「!?」
そして何のためらいもなく敵の1人を撃った。
パンッ
と大きな音がして、2人の敵も撃たれた仲間に視線がいく。
「よそ見していていいのか?」
お姉さんはそう言って残りの2人も撃った。
動きが速過ぎて何も見えなかった。
私はこの一瞬で大きなショックを受けた。目の前で人が撃たれた…。
何がおきてるか理解できず、私は手に持っているピストルをギュっと握り締めた。
人殺し…
怖かった。怖すぎてやっぱり足が動かない。
「おい、もう出てきていいぞ」
お姉さんが向こうで私をよんでいる。
行ったほうがいいのか…でも行かなくてここから逃げたりしたら…
…確実に撃たれる。
私は動かない足を一生懸命動かそうとした。
「…?もう大丈夫だぞ?」
足が…足が…
「う…」
動いた!…やっと足が言うことをきいてくれた!
やっと私の足が動いてくれた。よ、よかった…。そんなことを思いながらお姉さんのもとに向かう。
「あ、あの…」
私がよぶとお姉さんは振り向いて、ニコッと笑った。
「た…助けてくれてありがとうございました」
私はお辞儀をして渡されたピストルをお姉さんに差し出した。
「こ、…これもありがとうございました」
「……それはあなたが持ってて」
「…え?」
「いざって時に必要でしょ?何も持ってなかったら…死ぬよ?」
「う」
「そのピストルは今からあんたの物ね」
「い、いいんですか?」
「…ええ。あと、ここで話すのもなんだから、場所を変えない?」
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