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Re: ヴェルデュキア戦記 第二編邂逅 ( No.12 )
日時: 2011/02/28 20:06
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)
参照: イチゴなう



「殺された、と言うと?」
俺は問いかける。 自ら返事に満足…いや納得が行っていない。
何故殺されたのか、を知れたら充分だろう。

「父さんが貴族達の反感を買う事を言ったの とある貴族の…今はもう死んでるけど、ブライアン伯爵っての居て、お父さんがブライアン伯爵の行動に不満があったからわざわざ家に行って拳銃で殺そうとしたわけ そしたらちょうどパーティーの最中で、他の貴族たちにも顔を見られて今じゃ嫌われてるの… もうお父さんはこの世に居ないけど、その娘もロクな奴じゃない!って言って私まで的にされてんの あ—ヤダ!」
散々愚痴を吐かれた様な気がするがまぁいいだろう。
充分自分の中でも納得がいったし、気が合いそうな女だ。
曲がり角の後ろから流れる風がより一層冷たく感じる。

「ふむ、大体は把握したぞ。」
「……それで私の家族は全員死んだ お母さんは私を守って代わりに芯だ。」


「復讐を、したいのか?」
「うん。」

俺は賞金稼ぎだ。
この女まで危険な旅に連れて行く事は、出来るだってしたくない。
しかし、そのままでは貴族達が怨念を持ちフレンダまで殺すかもしれない。
出来る事ならば、助けたい 俺は願っていたが、現実はとても厳しいものだ。
颯爽とした彼女フレンダの凛々しい姿には、是定を取るにしか選択肢は無かった。
しかしこの世界、『魔物』という危険な存在が溢れかえってる中、安全な場所など果たして存在するのだろうか。

「んでさ、あんたって隠れ家……持ってる?」






安全な場所 すなわち隠れ家。