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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ヴェルデュキア戦記 第二編邂逅 ( No.15 )
- 日時: 2011/03/03 21:10
- 名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)
- 参照: おっふう
男の言葉は実に軽々しい言葉だった。
意味も無い言葉を浴びた俺は、横に居るフレンダを思わず凝視する。
一方フレンダは男の存在に怪訝な目でジッと睨んでいる…
「オスカー、お前のその軽々しい言葉は聞き飽きた…テープで二度と口が開けなくしてやろうか?」
俺はもう、目の前の男……オスカーを殴る前提で言葉を吐いた。
オスカー・ブランドン。
俺と同じ職業“賞金稼ぎ”で、パートナーでもある男だ。
この男の口調はとても軽々しく、人を怒らせるのが得意な奴である。
ヴァルキュリア王国でも有名人であり、そして莫迦な奴だ。
「おいおいライ早まるなって…… ああ、そういえば…ヴァルキュリア王国を抜けてハルモニア平原に行く予定だろ? その女も連れて行くのか?」
オスカーは以前軽々しい口調を止める事無く、笑いながら言う。
俺の横で立ち竦んでいるフレンダは苦笑いをしながら大剣を眼下にそっと置いた。
「ああ… 最近ハルモニア平原で毒トカゲが大量発生してるからな… ルートを変更するのも一つの手だが…」
俺はオスカーの言葉に規律的な返事をすると、フレンダにこう俺は言った。
「俺たちはヴァルキュリア王国を出て、近くに位置するタシュミット国に行くつもりなんだが…」
「……へぇ………面白そうだね、着いてくよ。」
今思えばこの言葉を切欠に俺たちは苦難の旅に出たのだろう。
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