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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ヴェルデュキア戦記 第三編邂逅! ( No.20 )
- 日時: 2011/03/06 20:41
- 名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)
太陽が放つ煉獄の光も段々と薄まってくる。
気がつけば業火を散らす炎も消え、静まり返った平原。
フレンダに釣られ目を瞑ってから何時間が経たのだろうか。
「ふぁぁ…… おーいフレンダ、オスカー…おきろー…」
まだ残る眠気を俺は必死に抑えながら、フレンダとオスカーの体を揺さぶる。
もう夜になるので、危険性が増す時間帯をどうにか避けるべきだと思い、早めにここから退散するのが得策だろう。
そろそろ日も暮れる。 さっきの話の様に竜や大蛇から逃れなければ。
「あー…? あ、もう夜になるのか!? 早く骨の穴に…!」
オスカーは焦りながら準備をしながら、あたりを見渡す。
「…ねむい、けど……夜…? じゃ、いこーか。」
オスカー同様フレンダも眠気を残しつつ目を開ける。
光もうっすらと消え始め、危険もそれ同様に増す。
「早く! 早く退散すっぞ!」
オスカーに取り付いていた眠気は何処に行ったのやら、一転して逃走心がとても露わになっている。
「ああ、荷物は持ったか! 行く…」
俺が言葉を全て吐き出そうとした瞬間だった。
「ライ! 後ろを見て!」
フレンダが焦りの意を込めて放った言葉に咄嗟に反応する。
振り返ると、恐れていた—————————————竜が牙を露わにしていた。
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