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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: アンドロイド戦争 ( No.1 )
- 日時: 2011/02/26 14:00
- 名前: 凪 (ID: M8vlMd6.)
【序章〜開戦〜】
真っ暗な暗闇の中、一体のアンドロイドと40〜50歳くらいかと思われる、シルクハットと被り、スーツを着ている男性が立っていた。
男性は、アンドロイドに語りかけた。
「アリス、君は宇宙みたいな広い世界が好きかね?」
もちろん、アンドロイドには、スイッチをまだ入れておらず答える訳がなかった。
「もうすぐだ…アリス。間もなく完成する。その時を待とう」
男性は何を思ったのか、二ヤリ、と口を緩ませた。
思えば、このアンドロイドは“アリス”と言うらしい。
水色のドレスを着て、美しく金色に輝く髪。瞳は、エメラルドグリーンに輝き、あまりにも美しくて人間と比べ物にならないくらいだ。
男性は一体のアンドロイドを置いて奥の部屋へ向かった。
男性は奥の部屋の前の壁のモニターに自分の右手の人差指をつけた。
どうやら、こうでもしないと奥の部屋の扉は開かないらしい。
≪ロックを解除します≫
女性の声が聞こえたかと思うと、扉がゆっくりと音も出さずに開いた。
男性は、ドアのすぐ横にある明かりのスイッチを押す。
光の中に見えたのは—
ズラッと並び、20〜30ぐらいあるアンドロイドが、まだプラスチックの箱の中に眠っていた。
そのアンドロイドは、ついさっき見た“アリス”と同じ姿をしている。
「さぁ…アンドロイドの“パレード”が始まる。ぞんぶん楽しんでくれ」
男性の言う“パレード”とは、いったい何の事を表しているのか—…。
男性は、胸ポケットの中から一つのスイッチを出す。
男性の親指が、そのスイッチのボタンを強く押した。
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