ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: アンドロイド戦争 ( No.3 )
- 日時: 2011/07/04 17:31
- 名前: 凪 (ID: ObYAgmLo)
1〝お買い求め有難うございます〟
眩しい光が、瑞姫の眠りの邪魔をした。
「朝…?」
瑞姫は自分のベッドから起き上がると、もう一度カーテンの方を見た。
さっきのは気のせいだったのか。あの眩しい光は何だったのか?カーテ
ンの向こうは眩しいなんてとんでもない。いつもの通り、外灯の明かり
だけで、辺りは真っ暗だった。
瑞姫はベッドのそばにある目覚まし時計を手に取った。午前4時。こんな
に早く起きてしまったのか。瑞姫は一度起きたら寝られないタイプで、
いままで途中で起きるなんてなかったのに。
瑞姫は、ため息をついて階段を下りてリビングに向かった。冷蔵庫の
中から500mlの水が入ったペットボトルを取り出して飲んだ。
純粋な水がのどを潤した。
<ガサガサッ>
瑞姫はさっきの音が気になって水を飲むのを止めた。ゴキブリ?いや、
何かが何かの袋から出るような音。何だ…?
<コツン、コツン>
足音?何?何?もしかしたら————
「お、お母さん?お父さん?奈々子?」
誰かが自分を驚かそうとしているのではないか。そう思えた。と同時に
怖さが頭の中に広がった。
「ねぇ…誰?」
瑞姫はリビングを出て階段を見上げた。二階に皆が寝ているはず。
問いかけてみたが、何も出てこなかった。
「疲れてんのかな…?」
そうだ。きっとそうだ。今まで起きたことも気のせいだ。疲れているの
だ。昨日は体育祭だったし。
瑞姫は、そう思うことで自分を落ち着かせた。
瑞姫はリビングに戻って出したままのペットボトルを冷蔵庫に入れて
リビングを出た。
瑞姫は、ちらりと後ろを向いた。何かいたような…いなかったような。
そんな気がしたからだ。瑞姫はバカバカしいと思うながらふっと笑み
をこぼした。
そして、片足を踏み出す。
≪ドンッ≫
何かにぶつかった。さっきから何なんだ。瑞姫は顔を前に向ける。
するとそこには瑞姫とおんなじくらいの少女が目の前に立っていた。
その顔のは何の表情もなかった。
「い、いやぁぁぁぁぁぁああ!」
◆続く◆