…→プロローグリズムよい電子音が聴こえる。微かに漂う消毒液の臭いに重い瞼まぶたを持ち上げた。黒に白が射す。眩しくて開けたばかりの目を細める。—ここは、まだ働かない頭で考える。—どこ?リズムよい電子音が聴こえる。ようやく明るみに目が慣れ、あたりの状況が分かってきた。白い天井、四方を囲む白い壁、小さい棚の上に小さいテレビ。透明な花瓶には可愛らしい花。そして白いベッドの上でたくさんの線に繋がれた、私。