ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 意味がわかると怖い話 ( No.24 )
日時: 2011/03/15 13:36
名前: 銀弧 (ID: bZS8tN2c)

十 お題『テレビ』

地デジ化が始まるということで早速テレビを買いにいった。

テレビの沢山置いてある電気屋に着き、外のテレビを物色していると
店内から女性の店員らしき人が出てきた。
手に箒と塵取りを持っているので大方掃除をしに来たのだろう。
ここに居ては邪魔になると思い俺は仕方なく店の中に入る事ことにした。


中は思っていたほど広くはなく、むしろかなり狭いほうだった。
良く見ればところ狭しと置かれている電機器具の奥の方に
今回の目当てのものが置かれている。
俺は人一人がやっと通れる程度の隙間を歩いて目当てのものに近づいた

さぁ、ここで大事なのは値段だ。
俺は以前とあるテレビ店でぼったくりをにあった為にこういう時はいやでも慎重になる。

時間を掛けて一つ一つ選んでいっている内にだんだんと腰がいたくなって来た。なにせ蟹歩き状態で横へ横へ進んでいきながらもうかれこれ二十分くらい経っている。当然の結果だ。

それにしても最悪な所だな。
幅は広くないしテレビの売っている範囲はこのほっそい道に沿ってだけだし。
これは誰か通ったら絶対に俺にあたるな。
まーじメンどくせぇ。
つか大体なんで地デジ化とかすんだよ…、

ぶつくさ小言を良いながら奥の方に進むと目の前に良い感じのテレビを発見した。値段もそこそこ、画面もでかいし高画質と書いてある。
これにしようかなと最後の品定め。
画面を見つめていると黒く電源の入っていないテレビに人が通るところが映った。
誰だよ、後ろ通ったの。
ちょっといらっと来たが我慢して店員を呼ぶことにした。
「すみません、これ買えますか?」
目の前のテレビを指差していえばにっこり笑ってはい、大丈夫ですよと元気良く答えてくれた。

これで今年からもテレビが見られるなぁ