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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 意味がわかると怖い話 ( No.6 )
- 日時: 2011/03/14 13:19
- 名前: 銀弧 (ID: NTjYMQnF)
五
私のおじさんの家は古いアパートに住んでいて
私は休みの日とかによく遊びに行く。
おじさんの部屋の上には子供が居るらしくよくばたばたと小さい子の足音が聞こえてくる。
元気で微笑ましいかぎりだ。
遊びに行くとおじさんはにこにこ出迎えてくれて今日はどうしようかと
お菓子を出してくれる。
私はお菓子をほおばりながら今日は行きたい場所があるんだ、今日は家でごろごろしたいな。
などと楽しく過ごさせてもらっている。
おじさんは私がどんなにわがままを言っても聞き入れてくれる。そんな心の広い人だ。
でもそれから数日後に私の家が引っ越す事になった。
私は大好きなおじさんと離れるのがいやだったがもう決定した事だったので仕方なく私は諦めた。
それから5年後、久しぶりにおじさんの家に遊びにいった。
突然おしかけた私におじさんはとてもびっくりした様子だったが
すぐに前のように笑って出迎えてくれた。
ああ、ここは本当に変わらないな〜
小さな足のばたばたと言う足音を聞きながら
懐かしい気持ちで昔のように出されたお菓子をほおばる。
ここはなにも変わっていないな。
と心でかみしめながら。
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