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Re: 意味がわかると怖い話『短編集』(お題募集中!) ( No.61 )
日時: 2011/03/29 11:46
名前: 銀弧 (ID: NeUoROHL)

十六 お題『鏡』

同窓会で久しぶりに会った仲間と母校にある旧校舎に肝試しに行こうという話になった。

もともとノリの良いやつらが多く全員一致で決まった。
どうせなら雰囲気も出そうと言う事で一人ずつ、行きは懐中電灯で道を照らして、帰りはもっているろうそくの火のみで帰ってくるというものだった。

くじで順番を決めた結果、トップバッターは俺だった。
正直不安でやりたくなかったがいまさら反対しても遅いし、第一いい年した大人が怖がってるなんて思われたくはない。

意を決してスタートする。
階段を上り、長い廊下を歩いているとチカッとなにかが光が目に入って一瞬くらっとした。
驚いて顔を横にむければそこには此方を向いて泣きそうな顔をした俺が鏡に映っていた。

なんだかほっとして知らずこもっていた肩の力を抜く。
怖すぎて泣き出しそうな顔になるとか俺どんだけ臆病なんだよ。

それからは順調に進んでいった。
ただUターンする時ろうそくに火をつけ忘れていた事に気づけず後から来た仲間に怒られた。