ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 意味がわかると怖い話『短編集』(お題募集中!) ( No.68 )
- 日時: 2011/03/17 19:16
- 名前: 銀弧 (ID: nA/hfs8a)
十八 お題『遊園地』
合コンでついでに遊園地にいった。
メンバーは全員で7人。
もう既にその中の4人は出来たみたいで二人ずつ手を繋ぎながら歩いていくのが見えた。
ついでに私の他に残ったのはまぁまぁイケメンの草食系男子とずっとおろおろしている眼鏡っ子だった。
私は二人に興味はなかったので存在を無視して
ここで一番怖いと言われているお化け屋敷へと向かった。
女の子の方は私が突然どこかへ行こうとするから驚いたらしく
その小さな身体をこれまた小さくはねさせた。
それすらも無視して私はお化け屋敷へと向かった。
あの二人はくっつくと最初から思っていたからかかわるのはめんどくさい
お化け屋敷には沢山の客が並んでいて、私はその最終尾に並んだ。
すると横から男の人が隣に並んできた。
すこしむっとしてちらりと見てみるとこれはすごいイケメン。
おもわず見とれているとその視線に気づいたのかその瞳が此方をむく。
完全ノックアウト。
一発で恋に落ちてしまった私はどうしよう…。
「ああ、一緒に入ってもいいかな?」
怖いの苦手なんだ、といって笑うその顔にもうキュンキュンしまくり!
何度もこくこくと頷いて赤い顔を見られないように下を向けばその手にはかなりの量の指輪がつけられていた。
結構咎っている感じのかっこいいやつもある。
良く見てみるともう片方の手にもはめてあった。
「アクセサリー、かっこいいですね。」
思ったままにいうと彼はとても嬉しそうに笑った。
係りの人の声がして前を向くともう入り口は目の前だった。
横を向くと彼が頷いて歩き出した。
その後をついて行く。
その間なんど彼にどさくさにまぎれて抱きつこうと思ったか。
流石に初対面の人に抱きつかれるのは嫌だろうと我慢し続けたがそろそろ出口だ。
解かれる覚悟で暗闇の中目の前を歩くその手に指を絡ませた。
ひんやりと冷たいそれはしばらくしてから優しく握ってくれた。
やわらかい手の感触を満喫しながら出口を目指した。