ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 天色の蝴蝶 ( No.1 )
日時: 2011/03/16 19:51
名前: 出がけのコーヒー (ID: BZFXj35Y)

学校の屋上、意外と行けないよね。

でも、知恵を絞って屋上に繋がるドアを開けてみるといい。

その先には、必ず見たことのない光景が広がっているからさ。


例えば、背中に4つの翅を持った男子高校生とか。


全ての始まり、戦禍は彼なのだろうか?

答えを知る者は誰もいない。勿論、彼もその中に入る。



「あぁ………風が気持ちいい。」

暗黒色の髪を靡かせ、男子高校生は言う。
雲一つない青い空を見上げ、男子生徒は大の字で、屋上に寝転んだ。
彼の名前は『天本 蝶也』。あまり聞かない名前のせいか、名前は誰にでも覚えていてくれる。
それに、彼の瞳は


天色だった


簡単にいえば、スカイブルーと似たような色だ。
別に両親が外国人だからではない。
普段は気味悪がる奴が多いから、彼は黒色のカラーコンタクトを付けている。

そして、彼にはもう1つだけ、人間離れした物を持っていた。

蝶也は立ち上がり、背中に力をグッと込めた。



煌びやかな鱗紛が空を舞いながら、蝶也の背中から4本の翅が生えてきた。
翅はまるで水の様にクリアで、透き通った無色である。
しかし、翅が付いているからと言って飛べるわけではない。

これは、ただの飾りにすぎないのだ。

蝶也が物心ついた時に、翅は自由自在に出すことができた。
勿論、飛ぼうとしたこともあるのだが、なぜか空を飛べることはできなかった。
それ以来、蝶也はこの翅‘飾り物’としか見ていないのだ。
蝶也は背伸びをすると、再び背中に力をグッと込める。
翅は包まりながら消える。そして、蝶也は屋上を後にしたのだった。