ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

▼　004.


「起立、礼」

生徒全員が礼をし、席に着く。HRが始まる。
次は出席を取る時間だ。女子が先で男子は後。女子が呼ばれている間、男子は喋ったりふざけあったり楽しんでいる。

「志賀。
　志賀 美月」
「…はい」

美月が呼ばれた。けれども、元気がない。
どうしたのだろうか。

しばらくして、森さんが呼ばれた。

「森川。
　森川 七瀬」
「あ、はい」

わたしはいつも通りやる気のない気の抜けた返事を返す。
それにしても、美月。いつもは元気なのに…。

次は男子。今まで自由してたが、もう終わりだ。

「小野田。
　小野田 心」

ウチのクラスには、あ行は心しか居ない。呼ばれるのが一番最初だ。

「——…はい」

やっぱり。
さっきから、心はあんな調子だ。
あの"例の話し"、しちゃいけなかったみたい。

HRが終わり、一度先生が用がある、と言い教室を出る。
するとすぐさま生徒は立ち上がり、仲のいい友人の元へと急ぐ。
わたしも、流れに逆らわないよう美月の元へと行く。

「美月?どうしたの?
　元気がないみたいだけど…」
「…来たの」
「え?何が?」

「パソコンにメール…
　"ちょっと早めの招待状"
　…って」

「え?!」