ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 遊びましょ。【修正版.】 √イメソン募集! ( No.37 )
- 日時: 2011/03/27 11:20
- 名前: 稚瑠.(*´ω`*) ◆HFiyh0WTc. (ID: 5RAlDtaS)
▼ 011.
「っ…痛たた…」
七瀬は頭をおさえ起き上がる。
辺りは真っ暗だが、うっすら丸い、
大きな物が見えた。
それは…
「観…覧…車…?」
そう、観覧車だった。
さっきまでは朝だったはずだ。
しかし、空には赤い赤い、満月が出ている。
此処…遊園地?
「あ〜たりぃ」
「!!」
背後から声がする。背中が凍る。
うっ…動けない?!
「今、動けないと思ってるでしょお?
と言う事は、逃げようとしてるって、事かなぁ?」
「っっ…」
「あれぇ、図星?」
七瀬は拳を握る。
どうしよう。美月、美月は…?!
「みっ…美月はどこ?!
美月に会わせて!
わたしの友達なの!」
七瀬が叫ぶと、蟻巣が舌打ちをし、
七瀬の腹を思い切り蹴った。
「あっ…」
「そのさ、あんたの善人ぶりが嫌いなの。
…せっかくあんたに、チャンスあげようと思ったのに」
チャ…チャンス…?
七瀬は腹を抑えながら尋ねる。
「…チャンスって…?」
蟻巣はクスリと笑い、言う。
「チャンスを遂げたら…
逃げれるわよお」
!!
遂げたら…逃げれる?!
本当…?!
「内容はねえ…」
ゴクリと唾を飲む。
内容は…?
「…あんたが。
"美月を殺せばいい"わ」
… !!
「そしたら、自分だけ助かるわ。
…さあ、どうする…?
どうするかは…
"自分次第"、よ」
そう告げ、蟻巣は消えた。
自分、次第…。
「…お姉ちゃん」
目の前に、ショートカットの子が居た。
この子、確か…紅、狼…?
「遊ばないと、帰らないぞ…
チャンスを遂げないと…
"生きれない"、ぞ」
「っ…」
美月を犠牲にすれば、自分だけ助かる。
わたしの友達…美月。
「じっくり…考えろ」
紅狼は消えた。
何で、こんなチャンスをくれるの?
…もしかして…
美月にも、同じ事を言っている?
「あたり、ですぅ」
青い布が見えた。
ち、血緑…?
「美月ちゃんにも同じ事言ってますよぉ。
助かるのは、1人ですぅ。
と言う事は…
殺す、早い者勝ちですぅ」
早い者、勝ち。
「さよなら、ですぅ」
血緑も消えた。
七瀬は立ち上がる。
「き〜めた…」
"…あ〜そびましょ、
美月、ちゃん"
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