黒い車に乗り込む。運転席には奏真、助手席には私。これから、秀が発見されたH市に向かう。私は2年前からH市に住んでいない。隣の市にひとりで住んでいる。あそこには秀との思い出が溢れてる……ありすぎる。逃げたわけじゃない。そう思いたい。こんな私を秀は怒っていますか。