ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ニゲラ ( No.31 )
日時: 2011/04/08 22:53
名前: 葵宇宙 (ID: ezn6wPAf)


「大丈夫、秀は分かってくれてる。優しい人でしょ?」


「……そうだな。」



そんな話をしているうちに、お墓に到着した。

お墓に向かっている途中に買った花をしっかり抱える。


いろいろな人のお墓の間を通り、たどり着く。



『壱波家』



そう書かれた石の前に立つ。

ここに来ると、秀がこの世にいないことを実感する。

それは5年前から変わらない。


枯れた花を捨て、新しい花と取り替える。

そして、奏真が用意していた線香に火をつけ、線香をあげた。

ふたりで手を合わせる。