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Re: 悪魔との契約 ( No.10 )
日時: 2011/03/31 17:05
名前: アリス (ID: zA4wGfC2)

第2話  悪魔の血


「『悪魔との契約の器』を宿すもの、私と契約しなさい。」

め・・命令?

「え?契約するとどうなるの?契約ってどうやるの?どうして私が?てゆーかあなた、なに?」

私は、ルキアと名乗る悪魔に質問しまくった。

〔悪魔と契約・・!?させるかっ!〕

ヤヨイがルキアめがけて、鎌を振り下ろす。

ルキアは、すんなりかわした。

「とにかく、今は逃げるわ!」

ルキアは私の腕を無理やり引っ張り、すごい勢いで南側階段に向かった。


南階段には、やはり有紀が居た。

「邪魔よっ!」

「きゃあっ」

ルキアは有紀を蹴っ飛ばした。有紀が階段から落ちる。

一番下まで落ちて、動かなくなる有紀。

「・・・・死んでない・・よね?」

「あ、あの教室に隠れるわよ!」

私の質問を無視して、その教室に走りだすルキア・・。って、そこ!トイレだから!

しかも男子トイレに隠れるルキア・・。

「ルキア、ここはトイレって言うのよ。教室じゃないから。」

「え?学校に存在する『部屋』は、全て教室だと聞いたわ。」

「誰にそんなこと教えられたの・・。」

私はため息を付いた。

「どうでもいいけど、恥ずかしい事しないでね、ルキア。」

「お前の存在が一番恥ずかしいわよ、人間。」

・・・怯むな、私。

「さっきの質問だけど——」

契約するとどうなるのか?契約とは、どうやるのか?という、この2つ。

「死神は、魂に『悪魔との契約の器』を宿すものを狙う。悪魔は、死神の邪魔をするという仕事がある。」

仕事なのだろうか?それ。

「契約すれば、悪魔は自分の力の制御を解除できる。契約者は、自分の命を護ってもらえる。
いいことだらけよ。一石二鳥よ。」

「・・ふぅん。で、契約してやってもいいけど、計画の仕方は?」

「・・契約してください、でしょ?まあいいわ。お互いの血を飲めば契約成立。」

ルキアは、隠し持っていたカッターナイフで自分の腕を軽く切った。

「ほら、飲め。」

「い・・いやっ!気持ち悪いし、私も切らないとなんでしょ?!痛いの嫌いだもの・・!」

「痛いのが好きだったら、変態よ。ほら、早く飲めって。」


ツカ・・・ツカ・・・ツカ・・・


階段を降りる人の足音が聞こえる・・。私達は、息を殺した。


続。